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2026.05.01

“1点の重み”を背負う紫紺の絶対的エース│準硬式野球部 伊藤彩斗

準硬式野球部スポーツ

第668回 明大スポーツ新聞部 ズームアップ
文・写真/杉山 瑞希(文学部3年)

昨秋、準硬式野球部は21季ぶりのリーグ優勝を果たした。伊藤は、その快挙を支えた中心的存在だ。大学入学直後からマウンドを託され、1年次からチームの要として存在感を示してきた。

高校時代には、2年次にベンチ入りを逃す悔しさを味わった。それでも3年夏には甲子園の舞台に立ち、準決勝では当時優勝校の慶大戦に先発。しかし2回2/3を投げて被安打4、1失点で降板。本来の投球ができなかった。「自分の野球人生で一番悔しい試合。あの試合を糧に頑張っていこうと思った」と振り返るその経験が、現在の礎となっている。

大学では準硬式野球の道を選び、公式戦初先発で7回無失点、10奪三振の鮮烈なデビューを飾った。以降も安定した投球を続け、勝負どころを任される存在へと成長。関東地区大学選手権準決勝では9回2失点で完投勝利を挙げるなど、エースとしての地位を確立していった。一方で全日本大学選手権では好投も実らず敗戦。「ゼロで踏ん張れなかった。ピッチャー、特にエースが1点取られたら負ける。その“1点の重み”を感じた大会だった。そういう責任や重圧を持ってマウンドに立ちたい」と語り、覚悟を一層強めた。

その思いを胸に臨んだ秋季リーグ戦では、圧巻の投球で防御率0.82を記録し、最優秀防御率に輝くなど、地位を不動のものとした。常に自分よりもチームの勝利を最優先する右腕は、社会人、そしてプロの舞台を見据えながら、さらなる高みを目指す。紫紺の絶対的エースが、今春もチームのために腕を振る。

(いとう・あやと 経営学部3年 土浦日大高校 172cm・66kg)

明治大学広報第809号(2026年5月1日発行)掲載