第645回 明大スポーツ新聞部 ズームアップ
文/尾﨑 陽菜(情コミ3) 写真/橋本 太陽(法2)
昨年度の全日本大学選手権では男子総合2連覇、女子総合6連覇を達成し、史上初となる2年連続アベック優勝を成し遂げた明大射撃部。個人の活躍も目覚ましく、野畑美咲(商3=由布)は昨年6月にドイツで開催されたジュニアW杯の10mARで銀メダルを獲得。その他にも多数の国際大会に出場し、世界への挑戦を続けている。
野畑の見据える先は、やはり2024年のパリ五輪だ。明大入学時から五輪を目指し、国内大会では首位をキープ。2020年の東京五輪に出場した平田しおり(2022年政経卒)の存在を意識し、真摯に射撃に向き合ってきた。しかし今年1月に出場したパリ五輪アジア予選では19位と予選落ちの結果となった。五輪出場のために残された道は、オリンピックランキングポイントでの出場枠の獲得のみである。
今年5月に開催されたW杯バクー大会では、ARにて日本新記録を達成し6位につき、好調子を見せた。そしてオリンピックポイントが確定するW杯ミュンヘン大会が6月に控えている。現在2番目に高いオリンピックポイントを保持している野畑は、この大会でどれだけベストを尽くせるかが鍵となる。
野畑は明大に入学してから五輪出場を目指し奮闘してきた2年間を「精神、技術的な面は確実に成長できていると思っている」と振り返る。また「もしパリ五輪に出場できなかったとしても、すごく良い経験になると思う」と常に前向きな姿勢を貫く。世界に照準を合わせ、着実に力をつけてきたスナイパーの今後の活躍に期待が懸かる。
(のばた・みさき 商3 由布 158cm)
明治大学広報第786号(2024年6月1日発行)掲載