
明治大学経理研究所(所長=大倉学経営学部教授)と日本学園中学校・高等学校(校長=谷口哲郎、2026年度から明治大学付属世田谷中学校・高等学校)は6月16日、駿河台キャンパス・大学会館で、簿記講座などの高大連携プログラムの実施について活発な意見交換を行った。
本プログラムは、経理研究所が和泉キャンパスで実施している簿記3・2級講座の受講生として、日本学園が付属校となる2026年度から同校の生徒の受け入れを開始するもの。生徒らは、明大生と同じ教室で一緒に簿記講座を受講することになる。これは、同校の生徒らが、和泉キャンパスに通う明大生と同じく京王電鉄「明大前」駅を利用して通学していることから、このロケーションを生かしたもので、大学で学ぶ体験を得ることによる効果にも期待が持たれている。
さらに、この簿記講座の受講を通じて、「公認会計士」を志望する生徒には、既存の付属校生と同様に、明治大学への入学を前提として経理研究所特別会計研究室への受け入れ対象とすることも決定した。
新たな付属校との連携プログラム実施の決定を受け、経理研究所の大倉所長は「地に足を着け、高い目標に挑んでほしい」、日本学園の谷口校長は「得意なことを見つけて、成長してほしい」と述べ、生徒らの成長に期待を込めた。
(国家試験指導センター事務室)
関連情報
明治大学経理研究所
1948年に設立されたわが国初の「公認会計士」養成機関。大学別の公認会計士試験合格者数では、慶應義塾大学、早稲田大学に次ぎ、4年連続第3位を誇る。(2024年度・経理研究所調べ)
1・2年生が通学する和泉キャンパスでは、会計士講座の初学者で短答式試験の合格を目標とする在学生を対象に、日商簿記3・2級合格を目指す「簿記講座」を開講。さらに日商簿記1級および全経簿記上級の合格を目指す会計士講座「計算基礎クラス」を開講している。
明治大学付属世田谷中学校・高等学校
明治時代の高名な教育者であった杉浦重剛が1885年に創設した東京英語学校がその前身。その後、日本中学校、戦後には日本学園中学校・高等学校、そして2026年度より明治大学付属世田谷中学校・高等学校と校名を変えるが、日本の私学として指折りの長い歴史と伝統を持つ学校である。
創設当時は、現在の東京大学への進学を目指す若者のための予備校で、全国から英俊が集まった。戦後日本の路線を敷いた吉田茂元首相や岩波書店創業者である岩波茂雄、日本画家の横山大観など、日本の政官界、経済界、芸術や文化のさまざまな分野に優れた業績を残す多くの逸材を輩出している。