
農学部は8月31日から9月6日にかけて、インドネシア・バリ島で、ウダヤナ大学の協力の下「国際農業文化理解プログラム(バリ)」を開催した。第2回となる本プログラムには、1年次・3年次の農学部生8人が参加し、塩津文隆農学部准教授(作物学研究室)が引率した。また、ウダヤナ大学からも8人の学生が参加した。
ウダヤナ大学のDewa教授による「Innovation Approach to Support Sustainable Agriculture」の講義では、バリ島における農業と伝統的文化との関わりや、農業の現状と課題等について学んだ。また、塩津准教授による「Japan’s Rice Crisis: Issue and Future Perspectives」と題した講義も行われ、日本における最近の米問題について理解を深めた。
フィールド見学では、世界文化遺産に登録されているジャティルイのライステラスで自然と水田の調和を感じるとともに、バリ島の伝統的な水利組合スバックを訪問し、農業と観光業の両立、農業と気候変動、農業の将来について、現地の農家にヒアリングを行った。また、有機農業圃場の見学、ドリアンやタロイモ等の熱帯作物の試食体験、さらに、農業と密接に関係するウルン・ダヌ・ブラタン寺院や、高地でのコーヒー栽培、イチゴ栽培の見学も実施した。
最終日には、ウダヤナ大学の学生と共同で、講義および現地見学を通じて得られた見聞を基に日本農業と熱帯農業の違いについて議論し、英語でプレゼンテーションを行った。その後、両大学の学生間で活発な意見交換がなされた。夜にはお別れ会が開かれ、参加学生らの交流がより深まった様子が見られた。
本プログラムは隔年開催しており、次回は2027年度に実施する予定。(農学部事務室)

国際農業文化理解(農学部 短期留学科目)
農学部では、農学をベースとした世界に通用する見識を持った国際的な人材の育成を目指し、短期留学プログラムへの参加を推奨している。この国際農業文化理解プログラムでは、英語力の向上のみならず、日本とは異なる文化等を実感することができる。さらに、現地の大学農場や研究室の見学を通して、農学部ならではの体験ができる。短期間で、五感全てで異文化を感じることのできる密度の濃いプログラムとなっている。