
4月25日、石田祥子理工学部准教授(機械工学科)はマレーシア工科大学(University of Technology Malaysia; UTM)のマレーシア日本国際工科院(Malaysia-Japan International Institute of Technology; MJIIT)を訪問し、機械精密工学科3年生の設計科目「Integrated Design Project」で折紙工学の講義とワークショップを実施した。
本学の協定校であるマレーシア工科大学は、マレーシアで最も歴史のある理工系大学。マレーシア日本国際工科院は、マレーシアで日本型の工学系教育を行う学術機関として設立された。石田准教授はマレーシア日本国際工科院の客員准教授を務めており、両大学の人的交流、学術交流を推進している。
講義の中で石田准教授は、折紙が2次元から3次元へと形を変えるように、シート状の材料を折ることで、収納状態から展開状態へと形が変化する構造やハニカムコアのような軽くて強い構造を設計できることを説明。また、これらの構造が機械製品の中に組み込まれていることを紹介した。
続いて、受講した約50人の学生が実際に紙を折ってこれらの構造を製作し、形の変化やその機能についてディスカッションを行った。学生からは「紙ではなく金属を用いる場合、どのように製作するのか」「構造の特徴は向きによって異なるのか」といった、機械設計を学ぶ学生らしい質問が寄せられた。

このほか、マレーシア日本国際工科院で日本語教育や文化交流を行っているJapanese Language and Cultural Centerで、数理折紙のワークショップを実施。大学入学を控えた学生から博士後期課程の大学院生まで幅広く約20人が参加し、数学的な理論を活用した折紙を体験した。参加学生からは「折紙を自分の研究に生かしてみたい」といった声が聞かれた。(理工学部事務室)
