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2025.12.18

世界へ挑む明治大学の国際戦略――オーストラリアのトップ大学等との連携を加速|国際連携機構

シドニー工科大学への表敬訪問の様子

国際連携機構では、学生のグローバルな学びの機会を拡充するため、「海外協定校との連携強化」および「留学支援制度の充実」に取り組んでいる。その一環として、11月1日から5日にかけて、上野正雄学長(国際連携機構長)、高馬京子国際交流担当副学長(情報コミュニケーション学部教授)、江藤英樹国際教育センター長(法学部教授)と国際連携部職員がオーストラリア・シドニーを訪問し、各大学と協議を行った。

今回の訪問は、2027年度に改編予定の「海外トップユニバーシティ留学奨励助成金」制度を見据えた視察および各大学との連携強化を目的として行われた。学長、副学長らは、「海外トップユニバーシティ留学奨励助成金」制度における新たな枠組み「助成金B(トップB)」(※)の候補校を視察したほか、本学の海外協定校である西シドニー大学を訪問。本学との国際連携プラットフォームの活用促進や相互関係のさらなる深化について情報交換を行った。

※「助成金B(トップB)」は、原則、「THE世界大学ランキング」などの指標で100位以内となっている大学を対象としたもので、米国以外の大学も含め、さまざまなタイプの留学を支援することを目的として設定されたもの。

本訪問は、上野学長が掲げる「より広く・より多くの学生に留学の機会を」という方針に対し、質の高い海外留学機会を提供する本学の国際戦略を強く推進することを目的に行われた。

シドニー工科大学(UTS)における視察と協議

今回は、「助成金B(トップB)」候補校の一つであるシドニー工科大学を訪問。Parfitt学長をはじめとする大学役職者と面会し、協定締結10周年を迎えた両大学のこれまでの交流に対する謝意を伝えるとともに、今後の協力拡大に向けて意見交換を行った。同大学からは、博士課程を含む理工系分野での交流拡大や、SDGsや産業界との連携を視野に入れた教育・研究の展開など、将来を見据えた提案が寄せられた。

本学からは、より多くの学生が同大学の教育に触れられるよう、オンライン授業を含む国際共修型プログラムの共同実施や、教員・学生双方による交流授業の可能性を提案し、継続して協議を進めることで合意した。また、同大学およびニューサウスウェールズ大学(UNSW)に留学中の本学の学生とも面談を行い、学習環境・生活環境のどちらにおいても高い満足度が得られていることを確認した。

西シドニー大学(WSU)における視察と協議

続いて、西シドニー大学を訪問し、2019年に本学と共同で設置した国際連携プラットフォーム “Meiji Centre” の利活用について協議を行った。同大学で進む教育のデジタル化や学部再編など大学改革を踏まえ、今後の教育・研究交流の在り方について意見交換を交わした。

同大学からは、本学の英語開講科目を活用した学生派遣や博士課程学生を含む研究交流への期待が寄せられ、本学からは、約400科目に及ぶ英語開講科目を中心とした受け入れ体制や多様な研究領域を提示するとともに、プラットフォームを起点とした教育・研究の両面での協働が可能であることを説明。さらに、西シドニー大学の国際課は本学を「重点提携校」に位置づけており、今後、本学への派遣を一層拡充することを確認した。加えて、日本語を学ぶ学生の本学への派遣を依頼するなど、双方向での交流拡充に向けた方向性を共有する機会となった。

訪問の成果と今後の展望

今回の訪問では、「助成金B(トップB)」候補校への視察を通じた派遣拡大の基盤整備、国際連携プラットフォームを活用した教育・研究交流の深化に向けた道筋を確認し、現地で学ぶ学生の学修成果や生活環境の実態を把握した。安全性、教育水準、国際性のいずれにおいても優れた留学環境を備えるオーストラリアは、本学が掲げる「より広く・より多く」の留学方針において、今後ますます重要な留学先となることを確認した。

今回得られた成果を踏まえ、明治大学は海外協定校との連携強化および国際教育の質向上に向けた取り組みを一層推進し、学生のグローバルな未来を支える学びの場を広げていく。(国際連携事務室)