政治経済学部・奥山雅之ゼミナールは5月26日、スイスからリフレーミング手法(※)の第一人者であるAndri Hinnen氏と、日本で大企業等の組織コンサルタントとして活躍するGregory Glanzmann 氏を講師として招き、産業集積形成の新しい視点やアイデアを創出することを目的に「産業集積×リフレーミング」をテーマとした特別講義を開催した。
※リフレーミング手法:複雑化する問題を単純化するのではなく、視点を変えることで新たな理解や解決策を見出す方法
Hinnen氏は、リフレーミング手法を用いて企業サポート等を行うスイスのコンサルティング会社Zenseの創設者で、現在は自身の母校であるザンクトガレン大学で講師も務めている。また、同氏は脚本家や監督として映画製作も行っており、長編ドキュメンタリー『Unter Wasser Atmen』(英題:『Breathing Under Water』)で2011年にチューリッヒ国際映画祭観客賞を受賞している。
特別講義では、Hinnen氏がリフレーミング手法の解説として、ストーリーテリング、メタファー(比喩)、ビジュアル化などの手法を用いて、複雑な内容を効果的に伝える方法について説明した。
また、Glanzmann氏は、自身が関わったドイツ自動車産業集積の事例を紹介し、それを基に、実際にメタファーの手法を用いてストーリーラインを構築する演習を行った。さらに、北海道の半導体・AIの産業集積を事例に、リフレーミング手法を活用した解決策を考えるグループワークを行った。
奥山ゼミナールでは、現在取り組んでいるさまざまな地域プロジェクトに、今回の特別講義で学んだ手法を実践・活用し、地域への貢献と学生の成長につなげていく。(政治経済学部事務室)