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2025.12.03

世界へ挑む明治大学の国際戦略――米国トップ大学等との連携を加速|国際連携機構

国際連携機構では、学生にグローバルな学びの機会を拡充するため、「海外協定校との連携強化」「留学支援制度の充実」に取り組んでいる。その一環として、上野正雄学長(国際連携機構長)が推進する、2027年実施予定の「トップユニバーシティ留学奨励助成金」の改編および「外国留学奨励助成金」の増額を見据え、現地の視察と関係強化に向けた協議を実施した。

本学からは、高馬京子国際交流担当副学長(情報コミュニケーション学部教授)と国際連携部職員が、10月7日から16日にかけて、米国のトップユニバーシティおよびその他の海外協定校を訪問した。

世界をリードする大学との連携を深化

コロンビア大学(ニューヨーク州)

アイビーリーグの名門・コロンビア大学では、国際化戦略、留学制度、奨学金制度、学生サポート体制について情報交換を行い、米国の高等教育政策の現状について議論。また、キャンパス見学とランチセッションでは、本学のトップユニバーシティ留学奨励助成金を利用して同大学に留学中の学生 2 人も参加。学生らは「世界中から集まる学生とお互いに学び合うことで毎日刺激を受けている」「今後のキャリアについても深く考えることができた」と語った。

ペンシルベニア大学(ペンシルベニア州)

ニューヨークに次ぐ東海岸の大都市フィラデルフィアに位置する、アイビーリーグの名門・ペンシルベニア大学では、米国留学の最新動向と新たな英語試験(Duolingo English Test)の導入状況、留学機会の拡大に向けた協議を行った。2024年には同大学の担当者が来日し、本学で留学説明会を実施している。海外協定校の担当者から直接説明を受けられる機会は、学生の留学意欲向上に大きく寄与することから、今後も引き続き、同様の取り組みを行えるよう協力関係を再確認した。

カリフォルニア大学バークレー校(カリフォルニア州)

全米トップの公立大学であるカリフォルニア大学バークレー校では、学術計画担当副学長、生涯教育部門長、留学担当者らと学生交流に関する協議を開催。同校はシリコンバレーに近い立地を生かし、最先端IT企業との共同プロジェクトなど実践的なビジネス系プログラムを実施している。これらの取り組みは社会的にも高く評価されており、本学からは毎年約20人の学生を派遣している。今回の訪問では、教育施設に加えて、81カ国から約650人の学生が集う国際寮 “International House”を視察。国境を越えた多様な学生同士が交流できる、充実した学習・生活環境を確認することができた。

サンフランシスコ州立大学(カリフォルニア州)

前述のトップユニバーシティ3校に続き、協定校のサンフランシスコ州立大学を訪問。今後の双方向交流をさらに発展させるため、活発な意見交換を行った。一般的には、各協定校への交換留学枠は年間1、2人程度だが、本学と同大学は、毎年約10人を相互に派遣しており、非常に活発な交流が続いている。サンフランシスコ州立大学は、教育環境の良さ、立地、充実したサポート体制、留学要件の適切さなどから人気が高く、日本文化に関心を持つ現地学生も多いため、本学への留学希望者も増加している。

また、今回の訪問では、本学へ留学予定の現地学生と、本学から留学中の学生との交流会も実施。参加した学生からは「日本に行く前に明治大学の友人ができてうれしい」「明治大学で再会するのが楽しみ」といった声が聞かれ、米国と日本で、学生同士が互いの留学生活を支え合う、生きた国際交流のネットワークを構築することができた。

国際化戦略の展望

今回の訪問で得られた知見と強固な連携を基に、本学は「経済的な不安なく世界へ挑戦できる環境」をさらに整備していく。今回の交流の中で、留学中の学生から「生活費が高く負担になっている」という声が多く聞かれた。物価高や円安など、海外留学を取り巻く環境が厳しさを増す中でも、学生が世界へ挑戦できる環境を整えるため、本学は留学奨励助成制度を改正する。

留学奨励助成金制度の改正(2027年度から)

学生の多様なニーズに応え、より多くの学生が海外で学べるよう、留学費用に対する経済支援を大幅に拡充する。いずれも返済不要な助成金である。

新たな助成枠の創設

「トップユニバーシティ留学奨励助成金」において、新たに「助成金B」の枠を設置する。これにより、アジアや欧州、オセアニアの大学が本助成金の選択肢に加わることで、学生の選択肢が広がり、より多くの学生が世界最高水準の教育へ挑戦する機会を得られる。

助成額の引き上げ

「外国留学奨励助成金」において、助成額を増額する。さらに充実する大学の経済支援を契機として、海外での多様な学びの機会の提供を一層進める。

明治大学は引き続き、グローバルな教育機会の拡充に取り組み、世界へ挑戦する学生の「前へ」を後押しする。(国際連携事務室)