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2024.06.06

建築・都市学専攻 国際建築都市デザイン系(I-AUD)がノースカロライナ大学シャーロット校と中野キャンパスで「国際共同ワークショップ」を実施(理工学研究科)

最終講評会後の集合写真最終講評会後の集合写真

理工学研究科建築・都市学専攻国際建築都市デザイン系(I-AUD)は、5月23日から25日までの3日間、中野キャンパスで、ノースカロライナ大学シャーロット校(UNCC)建築学部と共同で、「国際共同ワークショップ」を実施した。本ワークショップは、I-AUDの設計演習科目「Advanced Design Studio A」に組み込み、国際的実践教育プログラムとして行っているもの。UNCCとは2019年に最初の共同ワークショップを開催し、その後、新型コロナウイルス感染症の影響で休止となっていたが、2023年度に再開した。3度目の共同ワークショップとなる今回は、本学とUNCCとの大学間協力協定がまもなく締結する見込みであることから、今後のさらなる交流の発展を視野に入れて開催した。

最終講評会で模型を前に提案を説明する学生最終講評会で模型を前に提案を説明する学生

本ワークショプには、本学からはI-AUDの大学院博士前期課程1年生27人と教員3人、UNCCからは学部・大学院の学生23人と教員3人、総計50人の学生が参加した。学生たちは、8つの混成グループに分かれ、築地市場跡地の一部、波除神社から晴海通りまでの波除通沿いの長さ115メートル、奥行3メートルのエリアを対象とし、築地市場跡地の再開発が開始するまでの期間を想定した、仮設的場外市場のデザイン提案に取り組んだ。提案に当たっては、食べ物・看板・ひさしなどの8つのテーマを各グループが担当し、テーマに沿ったフィールドサーヴェイにより築地場外市場の空間的特徴の読み取りや分析も行った。

最終講評会でパワーポイントを用い提案を説明する学生最終講評会でパワーポイントを用い提案を説明する学生

ワークショップ最終日の最終講評会では、提案発表を行なった上で、ゲスト講評者も交えて、意見交換が活発に行われた。3日間の短期間のワークショップだったが、どの提案も図面、模型共に力作ぞろいで、充実したグループワークが行われたことを感じることができた。講評会後には原宿のお好み焼き屋に場所を移し、参加者全員が参加して懇親会を開催した。混成グループでの英語での3日間の集中的な共同作業と懇親会を通し、学生たちは多くを学ぶとともに、両校の交流を深めることができた。

場外市場におけるFoodを調査し空間化の手掛かりとしたグループの模型場外市場におけるFoodを調査し空間化の手掛かりとしたグループの模型

また、ワークショップに先立って5月20日には、渋谷駅中心地区で進行中の再開発事業を題材とし、UNCCの学生を対象にPBLプログラムを実施。渋谷ヒカリエ内の区が運営する「渋谷生涯活躍ネットワーク・シブカツ!」にて、本学の紹介と再開発事業の概要を説明した。その後、完成している5街区の公共的空間を中心にツアーを実施した。東京を代表する大規模再開発である渋谷駅中心地区のプロジェクトは、UNCCの学生にとっても興味深いものだったようで、質問が多く出るなど有意義な時間となった。

渋谷駅中心地区で実施されたツアーの様子渋谷駅中心地区で実施されたツアーの様子

さらに、ワークショップ終了後の5月28日には、UNCCの引率教員であるChris Jarrett教授による特別講義を実施した。本講義は、I-AUDで一般に公開し毎月開催しているイブニング・レクチャーの一環として、また、2024年度の「新入生の日」企画として実施し、終了後のレセプションでは両校からの参加者が交流を深めた。

Chris Jarrett教授による特別講義の様子Chris Jarrett教授による特別講義の様子

今後、協定が締結された暁には、短期のワークショップやPBLプログラムなどの企画だけではなく、両校のキャンパスを相互に訪れるパラレルスタジオの実施なども視野に入れ、協力の範囲を広げていきたいと考えている。(理工学部事務室)