明治大学発ベンチャーの株式会社ポル・メド・テックは、株式会社セキネ、JGC MIRAI Innovation Fund(日揮みらい投資事業有限責任組合/無限責任組合員:グローバル・ブレイン株式会社)、ポル・メド・テック経営陣を引受先とする第三者割当増資を実施し、5億1072万円を調達した。
同社は、深刻な移植ドナー不足に対して異種移植という選択肢を提供することを目指し、米国イージェネシス社(eGenesis)が開発し患者への腎移植の実績を持つ遺伝子改変ドナーブタ(以下ドナーブタ)を、クローン技術を用いて再現出産、飼育、移植前ウイルス検査を実施する体制を構築しており、2024年2月以降現在までに累計で31頭のドナーブタの生産に成功している。
同社は腎移植を優先目標とし、2024年11月よりドナーブタを鹿児島大学でのサルへの腎移植実験に継続的に提供しているが、臨床応用拡大によるドナーブタ必要数の増大に対応すべく、生産・供給体制の拡充を目的とし今回増資を実施した。今後、増資に参加したパートナー企業と共に、ドナーブタの大量生産・供給のエコシステムを構築し、現在の1年当たり50頭の生産能力を、2年後には1年当たり数百頭に増強し、移植実施医療機関への円滑な臓器の供給を目指す。
ポル・メド・テック代表取締役チーフ・サイエンティスト
⾧嶋比呂志教授(農学部)のコメント
有望な医療技術である異種移植を、臓器移植を待ち望む多くの患者さんに届けるためには持続性のある体制作りが必須です。研究開発、医療、産業、行政が一体となった体制作りの第一歩を踏み出すことができたと考えています。
⾧嶋比呂志教授の研究紹介動画
[日本語字幕] Eliminating the Long Waiting List for Organ Transplants with Pig Cloning by Hiroshi Nagashima
ポル・メド・テックについて
会社名 | 株式会社ポル・メド・テック |
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事業 | 明治大学の研究成果を基盤とした遺伝子改変ブタのクローニング技術等の最先端発生工学技術を駆使し、異種移植時の拒絶反応を抑制した遺伝子改変ドナーブタの生産・供給体制を構築し、臓器移植の普及と医療の改善を目指す。 |
設立 | 2017年2月 |
本社 | 神奈川県川崎市多摩区三田2-3227 明治大学地域産学連携研究センター201号室 |