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研究
2026.09.01

「飼料ブランディング」でミルクの価値向上を実証――明治ホールディングスらとの共同研究|商学部

商学部
飼料へのこだわりを訴求するコンセプト

商学部の加藤拓巳准教授は、明治ホールディングス株式会社、株式会社明治、明治飼糧株式会社と共同で、牛の飼料や飼育環境に関する訴求が、消費者によるミルクの価値評価に及ぼす影響を検証した。

食品業界では、環境や人権、動物に配慮した商品開発が進む一方、こうした商品に対する消費者の肯定的な意識が、必ずしも購買行動に結び付かないことが課題となっている。研究チームは、素材の特徴やこだわりを商品の魅力として伝える「素材ブランディング」の考え方を飼料に適用。動物の健康を考えた飼料へのこだわりや飼育環境を、ミルクの魅力として消費者に伝える方法を検討した。

オンライン調査によるランダム化比較試験では、ミルクを魅力的と評価した割合が、説明なしでは68%、環境・動物・人への配慮を訴求した場合は69%だったのに対し、「おいしい飼料で育った牛が生み出すミルク」と、飼料へのこだわりを伝えた場合は81%となった。この傾向は年齢を問わず共通していた。また、飼育環境については、「酪農家による愛情」を訴求するよりも、「わらで作ったふかふかなベッド」などの「牛にとって快適な環境・設備」を訴求する方が、消費者によるミルクの価値評価を高める効果が大きかった。

本研究成果は、アニマルウェルフェアへの配慮を消費者にとっての商品価値へと転換し、持続可能な取り組みをビジネスとして成立させるための、一つの方策を示している。関連研究は国内外の学会で発表され、国際査読論文誌に採択された。

ランダム化比較試験の結果