Meiji NOW 明治とつながる 今をつたえる。

Pick Up
社会連携
2024.12.23

「エシカルデザインウィーク東京2024」で福島県大熊町のキウイの枝を活用したリース作りを実施|政治経済学部・奥山ゼミ

政治経済学部社会連携SDGs
ワークショップの様子

政治経済学部・奥山雅之ゼミナールは12月7日、WITH HARAJUKU(ウィズ原宿・東京都渋谷区)で開催された「エシカルデザインウィーク東京2024」(主催:(株)船場、(株)博展)に出展した。

奥山ゼミはこのイベントで、東日本大震災の被災地・福島県双葉郡大熊町で栽培されているキウイの枝を活用した、クリスマスリース作りのワークショップを実施した。同ゼミは、資源のアップサイクルと地域活性化をテーマに掲げ、持続可能な未来を考えるきっかけを提供することを目的としてこのイベントに出展。

ワークショップに先立ち、奥山ゼミは11月に同町の教育施設「学び舎 ゆめの森」を訪れ、地域の子どもたちと、キウイの枝を使ってリースのベース作りを行った。

今回の企画は、子どもたちが作ったベースに、来場者がドライフラワーやリボンなどを自由にデコレーションし、自分だけのオリジナルのリースを完成させるというもの。併せて展示コーナーでは、同町でのゼミ活動などについてPRを行った。

展示コーナー

奥山ゼミは今回の取り組みを通じて、本来廃棄されるはずだったキウイの枝に、新たな価値を見いだし、生まれ変わらせると同時に、来場者に大熊町の文化や魅力を発信した。子どもたちが作ったベースとそれを彩る来場者のアイデアが融合し、温かみのある作品が多数生まれた。参加者からは「廃材を使ったリース作りに感動した」「自分の手でリースを作ることで、大熊町の現状を知ることができた」といった声が寄せられた。また、大熊町の子どもたちにとっても、自分たちの作ったリースが多くの人に使われるという体験が喜びとなった。

大熊町は震災以前、農業が盛んで、キウイ栽培もその一つとして行われていた。しかし、震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で、長期間にわたり農地が活用できない状況を余儀なくされた。キウイ栽培も中断されていたが、避難指示解除後、町の復興とともに、(株)ReFruits(本社:福島県大熊町)などによって栽培が再開され、現在はキウイ栽培の取り組みが地域再生のシンボルとなっている。

今回のイベントは、持続可能なデザインの可能性と、地域資源の新たな活用方法を提案する機会となった。なお、このワークショップ等で得た収益金は、「学び舎 ゆめの森」に全額寄付され、子どもたちの学びに生かされる予定。

奥山ゼミは、今後もこのような活動を通じて、エシカルな未来づくりに貢献したい考え。さらに同ゼミでは、こうした活動を地域と連携した社会課題解決のための実践の場と捉え、ゼミ生らの成長を支援していく。(政治経済学部事務室)

イベントに参加したゼミ生