
資格試験・難関試験に合格した明大生を紹介する「資格取得体験記」。今回は経営学部の三好さんが、公認会計士試験の合格体験を紹介してくれます!
明治大学付属中野高等学校出身で、高校1年生の時に経理研究所が実施する高大連携の簿記講座に参加しました。公認会計士試験の勉強を本格的に始めたのは大学1年次、経理研究所の夏クラス(8月)の講座からでした。
合格した試験 | 公認会計士試験 |
経理研究所所属期間 | 大学1年次~大学4年次 |
経理研究所で学ぶことを決めた理由は?
経理研究所が実施している高大連携の簿記講座に参加していたことが大きな理由です。当時、講座でお世話になった先生が経理研究所の副主任だったため、そのまま経理研究所で公認会計士の資格取得を目指そうと決意しました。また、講座が大学内で受けられることや、ロッカー・自習室が利用できることなど、キャンパス内にさまざまな支援体制が整っていたことも決め手になりました。
公認会計士を志した理由は?
理由は主に二つあります。一つは「簿記を極めたい」と思ったこと、もう一つは自分にとって何か強い武器になるものを身に付けたいと考えたことです。
簿記を極めようと思ったきっかけは、初めて簿記を学んだ際に「借方」と「貸方」を使ってうまく利益を出せることが不思議で、「パズルみたいで面白い!」と感じたことで、それからもっと学んでみたいと思うようになりました。ただ、簿記2級で「連結財務諸表(※)」が出てきた時には、難解で、手を出さなければ良かったと後悔しました(笑)。
武器になるものを身に付けたいと思ったのは、他の人と差をつけたかったからです。私は、ぼんやりとですが当時から地方創生に携わりたいという思いを持っていました。公認会計士になることができれば、会計・経済の面から何かしら役に立てるのではないか、自分の武器として使えるのではないかと考え、目指し始めました。
※ 連結財務諸表:2社以上からなる企業グループ全体の経営状況を一つの組織のものとして示す際に、各種決算書類を連結して作成する財務諸表のこと
経理研究所での学びはいかがでしたか?
経理研究所には公認会計士を目指すための環境が整っていました。特に、自習室があることや席が固定化されていることによって仲間と切磋琢磨することができ、試験の合格につながりました。
駿河台の自習室は短答式(一次試験)受験者と論文式(二次試験)受験者とでゾーニングされています。そのため、周りがどのように勉強しているのかが分かり、その様子に刺激されて「自分も勉強しよう」という気持ちを持ち続けられました。朝起きて辛い時も、モチベーションが上がらない時も、自分を律することができたのは自習室のおかげです。
そのほか、飲食可能な部屋もあるので、昼食を取ったり友人と話したりしてリラックスすることができました。また公認会計士の講座は教材が多いので、ロッカーの貸与もありがたかったです。和泉キャンパス時代は、重いパソコンを大学に置けることで身軽に動くことができ、助かりました。
おすすめの勉強方法
勉強する時間を固定することです。大学生になると時間の自由度が増します。大学の時間割も自分で組むことができ、アルバイトやサークルへの参加具合も、ある程度自分の裁量に委ねられます。予備校によっては授業の時間を朝昼晩の中から選ぶことも可能です。そのため、日によって勉強する時間を変えたくなることもありますが、それでもあえて固定することをお勧めします。
私は勉強することに苦手意識があり逃げてしまうタイプでしたが、公認会計士の勉強には継続が欠かせないため、電車に乗っている時間と経理研究所にいる間に集中して取り組むようにしました。その代わり、家では割り切って勉強に手を付けませんでした。
毎朝7時15分に経理研究所に行くと決め、5時過ぎに起きる。電車に乗りながらテキストを見て、自習室に着いたら苦手科目に取り組む。その後、他の科目に取り掛かり、13時頃にお昼を食べる。午後は計算科目や他科目に取り組み、18時半に経理研究所を出る。このように、自分なりの時間割を作って、その通り動くようにしました。
私が朝型にしたのは週2回、7時半から始まる予備校の授業があったからです。日によって朝起きる時間を変えるのが面倒だったり、授業のために早く寝ようとしても意外と寝られなかったりすることがありましたが、ルーティン化することでこれらの悩みを解消できました。また自習室に一番に着いて、電気とエアコンのスイッチを入れることが朝早く行くモチベーションになりました。
私自身は朝型で勉強する場所を固定していましたが、夜型・深夜型の人もおり、定期的に勉強する場所を変える人もいます。人によって好みがあると思うので、自分に合った勉強法を見つけることが大切です。
苦手な部分はどう克服したか
朝一番に苦手な科目に取り組み、苦手な論点・分野は何度も見返すようにしていました。私は企業法が苦手で、特に論文式の試験対策を始めた時には、中学校の数学で初めて「証明」を習った時の気持ちがよみがえってきました。本番で書ける気がせず、「これを覚えていくのか」と絶望的な気持ちになりました。しかし、まずは骨格を把握し、大まかな流れを覚えてから細かい部分を覚えていく、というやり方で克服し、試験でも戦える点数を取れるようになりました。
公認会計士試験に合格するためには、苦手な科目を作らないことが望ましいです。苦手な科目にはあまり触れたくないものですが、私の場合はあえて朝一番に苦手科目に手を付けることで、自然と苦手意識が薄れ、点数を伸ばすことができました。学習時期によって苦手な科目が変遷していったため、それに伴って最初に触れる科目も変わりました。苦手な論点・分野は科目にかかわらずあったので、付箋にリストアップして、休憩を取る前や、他の科目に移行する前、帰り際など、5分ほどの短い時間でも頻繁に見返すようにしていました。

集中力が切れた時の対処法や、モチベーション維持の方法は?
集中力が切れた時は自習室周辺を散歩したり、勉強仲間と気晴らしにしゃべったりしていました。「今日はもう無理!」という日は早めに帰って寝ることで、気分転換をしていました。
モチベーションの維持は、私の場合、予備校の講師との面談で勉強方針や進捗具合を確認することが有効でした。話したり質問したりすることで不安も解消されました。実務について話してくださることもあったので、公認会計士として働いた時の自分を想像することができ、やる気を持続させることができました。また、勉強から離れ、時々車を借りて首都高を走っていました。自分の好きなことでリフレッシュすることも大切です。
おすすめの教材・お役立ちグッズ
【教材】受講している予備校のテキスト
【グッズ】2Lの水とチョコレート。毎朝2Lのペットボトルを買って、ストレスは水を飲んで流していました

これから公認会計士試験を受ける明大生へのメッセージ
公認会計士試験合格までには長い道のりがあります。なぜ公認会計士を目指そうと思ったのか、ぜひ初心を忘れずに勉強を継続してください。明治大学経理研究所には公認会計士を目指せる環境がすでに整っています。必要なのは皆さんのやる気と努力だけです。応援しています!
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