ゼミ概要紹介
私たちは、小西先生のもとで医事法について学んでいます。小西ゼミは「医事法ゼミ」と、ゼミ名に医事法を冠してはいますが、実は、「医事法」という名前の法律が存在するわけではありません。医療に関する社会的な問題について、憲法や民法・刑法をはじめとして、医療法や医師法、再生医療法や予防接種法など、さまざまな法律を使って考える・研究するのが医事法です。日々のゼミでは、医療事故や臓器移植、終末期医療などの問題と、その中にある具体的な課題について、みんなで議論することによって学びを深めています。

小西ゼミではこんなことを学んでいます!
ゼミでは、医療事故に関する裁判例を通じて、医療事故を1件でも減らすにはどうしたら良いかを考える機会が多くあります。その時に考えるのは、「もし自分や家族、大切な人が被害にあったらどうなのか」、それとは逆に「自分が医療従事者の立場だったらどうすべきなのか」ということです。もちろんそれだけではありませんが、法律論に拘泥することなく、あらゆることに考えを巡らせることが必要になります。なぜなら、その人の立場や価値観、時代によっても答えが異なるからです。命にかかわるテーマであるだけに、ゼミ生一同真剣に向き合います。答えは一つじゃない、そんな問いに日々挑んでいます。

アピールポイント
医事法という分野は、憲法や民法といった分野とは異なり、比較的最近になって確立されてきた学問です。そういうこともあり、全国的に法律を学べる大学は数あれど、医事法ゼミのある大学はそう多くありません。実は、歴史ある東京六大学の中でも、法学部に、医事法を専門とし、医事法だけを教える教員がいるのは明治大学が初めてで、その第1号が小西先生なのです。法律学の中でも医事法はマイナーな領域なので、普段あまり触れる機会のない学問ができる珍しいゼミです。

ゼミの雰囲気
ゼミが始まるまでの間は、みんなが和やかに談笑しているような、いたって普通のゼミですが、いざゼミが始まると雰囲気は一変します。命にかかわるテーマを扱うだけに、みんな真剣に議論に臨んでいます。また、ゼミ生には、体育会の運動部に入って日夜スポーツに打ち込む人もいれば、毎日六法全書とにらめっこしているような人もいます。そんな個性豊かなメンバーがそろっていることもあり、さまざまな刺激を得られます。

先生の紹介
小西知世先生
ユーモア溢れるとても優しい先生です。学問的な質問に答えてくれるのはもちろんのこと(前任校では民法の先生でもありました)、授業に関係のないことでも何でも相談に乗ってくれます。それに加えて人脈も広く、法律家や医療関係者に限らず、さまざまな人と会わせて勉強する機会を与えてくれます。

ELM(法・医・倫理の資料館)
明治大学では駿河台キャンパスに、ELM(法・医・倫理の資料館)という、医事・生命倫理に関する資料館を設置しています。我らが小西先生は、ELM運営委員長として設立前から参画しています。ELMには、医事・生命倫理に関する書籍が中心に配架されているほか、中には戦前に作成された貴重な資料も保管されています。学内外問わずどなたでも入館できますので、医事法に興味のある方はご覧になってはいかがでしょうか。

私はこんな理由でゼミを選びました!
入室するゼミを選ぶ際、憲法や民法、刑法といったメジャーな分野を学ぶゼミに入るという選択肢もありました。しかし、これまで学んできた法律の知識を生かし、学んだことのない法分野に足を踏み入れることに魅力を感じたことが、このゼミを選んだ大きな理由です。また、昨今のニュースなどで触れる機会の多い、臓器移植や生殖医療といった問題に関心があったことも理由の一つです。

小西ゼミあれこれ
男女比・人数
- 3年生 男性8人:女性2人=10人
- 4年生 男性11人:女性10人=21人

OB・OGの主な進路先
一般企業に就職する人が大半を占めます。もちろん、製薬会社や医療機器メーカーなど(ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社、科研製薬株式会社など)に就職する人もいますが、意外に多いのが金融・保険業界に就職したOB・OGです(株式会社みずほ銀行、株式会社三菱UFJ銀行、日本生命保険相互会社など)。そのほか公務員(東京都、和歌山県)や、大学院・法科大学院(現・専門職大学院法務研究科)に進学した人もいます。弁護士、司法書士、行政書士、家庭裁判所調査官、裁判所書記官や、法学部の先生になった人もいます。医学部や看護学部に再入学して、医師や看護師を目指して頑張っている人もいます。
研究室の秘密道具・グッズ
- 研究室のドアの黒板
これを見れば、先生が研究室に不在の時でも、どこにいるのか一目でわかる優れものです。

名物ゼミ生
- 柳ヶ瀬幸紀さん(法学部4年)
ある日突然、小西ゼミに赤い彗星のごとく現れた1人の学生。民事訴訟法の柳川ゼミに所属しているのですが、聴講としてゼミに出入りしています。正規履修ではないにも関わらず、医事法を含めた法律の知識はゼミ生の中でも群を抜いていて、さらなる活躍が期待されます。
紹介者(写真右)と小西先生
「医療事故に対する司法の介入について」
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