ゼミ概要紹介
文化人類学とは、自らが溶けたフィールドで、自分ではない他者と出会い、書き、人間とは何かを問う学問です。それは身近な「何か」に疑問を持つことから始まります。つまり、人類学とは問いを解する学問ではなく、問いを立てる学問なのです。
2020年に始まった佐久間ゼミでは、「政治経済学部で1番本を読むゼミ」を目指し、ゼミ内外の時間を問わず本を読み、本に読まれています。そんな中で、社会とは何か、経済とは何か、政治とは何か、国家とは何かを日々問い直しています。
佐久間ゼミではこんなことを学んでいます!
卒業論文ゼミでは、人類学や社会学の文献を中心的に取り上げています。2020年度は「贈与と暴力」をテーマに、マルセル・モースやデヴィッド・グレーバー、イマニュエル・ウォーラーステイン、ハンナ・アーレントなどの著作を輪読しました。
また、外書講読では、レヴィ=ストロースがアメリカ亡命期に執筆した英語論文を扱いました。また、2021年度は「価値と労働」をテーマに学びを深めていく予定です。

アピールポイント
このゼミは、明治大学政治経済学部において異端のゼミかもしれません。なぜなら、このゼミで学ぶのは、近代経済学や近代政治学への批判を生来的に内包したものであるからです。しかし、近代の政治学や経済学が取りこぼしたものにこそ、社会を変える可能性があるのではないでしょうか。そして、その可能性の一端がこのゼミにはあります。

ゼミの雰囲気
誰かが石を投げると必ず水面はさざめき、時に投げ入れたときよりも大きな石が返ってくる、そんなゼミです。ゼミ生が佐久間先生の熱にほだされて、「佐久間ゼミ」という場が作られていると言っても過言ではありません。

先生の紹介
佐久間寛先生
佐久間先生の専門は経済人類学、アフリカ地域研究で、ニジェールで2年間フィールドワークを行ったそうです。佐久間先生を見ていると、きっと人類学者になるべくしてなったのだろうと感じます。それほどに、真っ直ぐで、真面目で、情熱的で、不器用な先生です。

私はこんな理由でゼミを選びました!
私は2年次に佐久間先生の教養演習(1、2年次に履修できる少人数の授業)を履修していました。その時に見えた景色は、初めて登る山のような目新しさと、懐かしさを感じさせるものでした。
そこで街に引き返すという選択肢もありましたが、もう少し登ってみようと思いました。もう少しその景色を楽しみたいと思いましたし、登った先に見える景色に恋焦がれている自分に嘘はつけませんでした。

佐久間ゼミあれこれ
男女比・人数
27人
名物ゼミ生
M.I.さん(4年)
2年前の梅雨は長かった。そんな雨もアスファルトから蒸発しようかという頃、佐久間先生は来年からの専門演習で何をしようか迷っていた。そんな折に彼女が佐久間先生に言った。「教養演習とおんなじ内容にしましょうよ!そしたら私、佐久間ゼミのゼミ長やります!」
その言葉がどれだけの影響を与えたかはわからないが、果たして佐久間ゼミの内容は彼女が言った通りになった。そうした意味では佐久間ゼミの方向を決定づけたのは彼女ということになる。
しかし、彼女は佐久間ゼミには入室せず、他ゼミのゼミ長をしながら、現在も佐久間ゼミにも参加している。さながら、道化師の綱渡りを、決して自らは渡らずに1番近くで見て楽しんでいる人間のようだ。
紹介者(写真右)と佐久間先生
「他者の可能性と不可能性について(仮題)」
※記事中に掲載した写真は撮影時のみマスクを外すなどの配慮をしております
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