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ようこそ研究室へ
2023.01.16

【農学部】池田敬研究室「食への関心を高めたい!明治大学のスクールカラー『紫紺』にちなんだ『紫パプリカ』の生産を研究中! 」小野澤輝乃さん

学生ゼミ・研究室生田
明大生が、所属するゼミ・研究室を紹介する「ようこそ研究室へ」。今回は農学部の小野澤さんが、池田敬研究室で取り組んでいる「紫パプリカ」の研究について紹介してくれます!
明治大学のスクールカラーである「紫紺」にちなんだ「紫パプリカ」の生産を研究中で、発色や味の壁をクリアした「紫パプリカ」をいつか完成させ、「多くの人の『食』への関心を高めるきっかけにしたい!」という、小野澤さんのお話を聞きました。
研究を紹介してくれた方小野澤輝乃さん(農学部4年・私立加藤学園暁秀中学校・高等学校卒)

明治大学農学部に進学した理由を教えてください。

幼い頃から「食」に興味があり、高校時代から毎日自分でお弁当作りをしていたくらい料理が好きだったので、実際に野菜を生産するところから「食」について学べる農学部への進学を志していました。明治大学に進学したのは、「農業について幅広い授業を受けられるカリキュラムだったこと」「農学部のある生田キャンパスは都心に近く、都市近郊の農業を実際に学べること」が魅力的だったからです。

また、生田キャンパスのそばには明治大学付属施設の黒川農場があり、1年次には、種まきから収穫、農業加工や出荷時のパック詰めまで一連の流れを、実践を通して学ぶことができました。

「紫パプリカ」の研究について教えてください。

「紫パプリカ」の生産は、所属する生産システム学研究室で代々受け継がれてきたテーマの一つです。現状の研究成果では成長の途中で紫色を再現することができましたが、成熟すると赤色に変化してしまいます。そのため、紫の段階で食べても成長途中なので、味はイマイチなんです……。

そこで私は、成熟するまで紫色を持続させるため、生育途中のパプリカに紫色の色素の合成をさらに促す「青色光」を照射する実験をしています。

そもそもの生産が難しいパプリカですが、生田キャンパスでの実験や授業、大学付属の農場で学んだ知識を生かし、「紫パプリカ」の完成を目指しています!

難しい研究にチャレンジする中で、苦労したことや大変だったことを教えてください。

「青色光」の照射は、元々先輩方から受け継いだアイデアで、実践するのは私が初めてです。そのため、栽培当初は光の照射位置や時間など、全てが手探りの状態で苦労しました。研究はさまざまな実験の積み重ねなので、一つミスをするだけでそれまでの実験が無駄になってしまうこともあります。そんな時に心強かったのは、これまで「紫パプリカ」の実験をつないできてくれた先輩方のアドバイスでした。「トライ&エラーでやればいいよ」と後押ししてくれたのです。

フランスで開催された国際園芸学会での研究発表を終えて、感想をお聞かせください。

2022年の夏には、「紫パプリカ」の研究を発表するためにフランスで開催される「国際園芸学会」に参加しました。海外での研究発表は初めてです。研究成果を英語で分かりやすく伝えるという難しさもありますが、丁寧に準備をして臨みました。

国際園芸学会のモニュメント前で、研究室のメンバーとの一枚

学会に向けてはまず実験を行い、その結果や考察を英語でまとめて発表できるように準備しました。「紫パプリカ」の栽培から実験まで自分で考えて行わなければならないので、一つひとつの作業を集中して行いました。英語での発表も初めてでしたが、添削と練習を繰り返し本番に臨みました。そのため学会での発表は、あまり緊張せずに楽しんで終えることができました。

国際園芸学会で発表を行っている様子

今、学会が終わって思うことは、学生時代に自分の研究を真剣に頑張ることができるチャンスに恵まれて、本当に良かったということです。研究は楽しいことも大変なこともたくさんありましたが、この経験が今後の自分自身の成長につながると思っています。

学会発表を行ったフランス アンジェの街並み
フランスでの学会発表を終えた後に、仲間たちと1週間ほどヨーロッパを旅行しました

明治大学で成長したことは?

私は元々引っ込み思案な性格でした。しかし、入学後は学生が挑戦するきっかけや場の提供、さらに応援してくれる環境にも恵まれて、今では挑戦を恐れないようになりました。研究に限らず、語学のスキルアップや就職活動など、挑戦したいと思ったらどんなことでもかなえられる大学だと実感しています。

今後の目標やそれに向けて努力していることを教えてください。

今後の目標としては、二つあります。一つ目は、残された学生生活で今回取り組んだ研究をさらにブラッシュアップさせることです。そのために再度実験の見直しを行い、これからも「紫パプリカ」の研究を頑張りたいと思っています。

二つ目は、英語や他の言語の学習に取り組むことです。今回の国際園芸学会で初めて海外に行き、外国人と英語でコミュニケーションをとることの楽しさや難しさを肌で感じました。次に海外を訪れる際には、さらに語学力を高めてたくさんの人と話してみたいです。

明大生・受験生へのメッセージをお願いします!

4年間の大学生活は本当にたくさんのことがあり、高校生の時とはまた違った楽しい時間を過ごすことができました。受験生の皆さんの中には、現在思い通りに勉強できている人、そうでない人、さまざまいると思いますが、自分の楽しい未来を想像して頑張ってください。受験が終わった時の達成感や喜びは、計り知れません!日々の復習に取り組み、努力したことを確実に自分のものにすることができれば良いと思います。頑張ってください!

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