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ようこそ研究室へ
2023.03.20

【文学部】新本史斉ゼミナール「ドイツ語圏の文学作品について、時代背景や社会状況、作者の生い立ちなども議論して現実の社会問題まで学びを深める」

教員学生ゼミ・研究室
明大生が、所属するゼミ・研究室を紹介する「ようこそ研究室へ」。今回は文学部の原田さんと各務さんが、新本史斉ゼミナールを紹介してくれます!
ゼミ生の集合写真

ゼミ概要紹介

新本ゼミでは、主に近現代で活動したドイツ語圏のさまざまな作家や哲学者などの作品を読み、プレゼンテーションと質疑応答形式での議論を通して、その作品の重要な点や問題点、自分たちの解釈を共有し作品への理解を深めます。 また、その作品が現実の諸問題に対してどのような意味合いを持っているのかということについても、先生の解説や他のゼミ生の意見を聞くことで新しい見識を得ることができます。

新本ゼミではこんなことを学んでいます!

春学期のゼミでは「カタストロフと文学」というテーマで、現実に起きたカタストロフ(非常事態)に対してどのように関わり、そして問題を提起してきたのか、クライスト『チリの地震』やビューヒナー『ダントンの死』などを取り上げ、スイスの大学教授とZoomを使って議論する機会もありました。

秋学期は「散歩と文学」というテーマで「歩くこと」と文学の関係性をカネッティ『眩暈』やベンヤミン『パサージュ論』などをプレゼンテーションの形式で取り上げながら、多種多様な作品と現実世界のさまざまな問題との関わりを議論しました。

ゼミ生によるプレゼンテーションの後、質疑応答や、発表者からの問いかけに対する議論を行い、その中で出てきたキーワードや疑問点を先生が解説する、という流れでゼミが進んでいきます

アピールポイント

文学作品を取り上げるとなると抽象的な話題に終始するというイメージを持たれると思いますが、新本ゼミでは抽象的な話題だけでなく、作品が作られた時代背景や社会状況、作者の生い立ちといった現実のバックグラウンドも積極的に話題に組み入れて議論します。

また、プレゼンテーションでは発表者が作品に対して独自の視点で問題提起を設定しているので、作品を読んでいる時には見落としていた重要な点を再発見することができます。

発表者からの問いかけに対しては、少人数の班に分かれて議論し、意見をまとめて班ごとに返答します

ゼミの雰囲気

新本ゼミは主に3年次が参加しているため他のゼミより人数が多いのですが、非常に発言がしやすく、また人数が多い分、多種多様な視点からの意見が出されるので積極的な議論が行われます。さまざまな興味、関心を持った学生が集まっていることも多人数ゼミの強みです。

先生の紹介

新本史斉先生

新本先生は主に翻訳論やヨーロッパの越境文学(※)についての研究をされていますが、その他の分野についても豊富な知識を持っており、気さくな人柄も相まって気軽に相談できる先生です。

※越境文学:移住や亡命などによって母語から離れ、居住先の言語(非母語)で創作する作家たちの文学のこと

私はこんな理由でゼミを選びました!

原田さん:2年次に履修した新本先生のドイツ語の授業で、現実の社会問題が多く取り上げられており、ドイツ文学専攻は文学の事柄ばかりを扱うものだと思っていた私にとって驚きだったことがきっかけでした。文学作品とは現実と密接に関係しているものであるということを知り、作者が作品を通して現実の諸問題にどのように対峙したのかということについて、より深く知りたいと興味を持ったからです。

各務さん:当時、私は研究テーマが決まっていなかったので、自分の興味を広げたいと考え新本ゼミを選びました。何かつまずくことがあっても、新本先生であれば気軽に相談できるということも理由の一つです。このゼミに入った後は、毎週一つの作品やテーマに対して議論し発表することを通じて、論理的に考える力や、自分の伝えたいことを相手に分かりやすく伝える力などが身に付いたと実感しています。

新本ゼミあれこれ

人数

20人

ゼミの情報を紹介してくれた方原田龍一さん・各務晴哉さん(共に文学部3年)

写真左から:原田さん、新本先生、各務さん

私の研究テーマ
原田さん「哲学史における意志と現代的意義について」
各務さん「ユダヤ人のイメージはどのように定着したか」

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