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ようこそ研究室へ
2024.06.03

冤罪事件を深く調査し、解決方法を考える|法学部・石田倫識ゼミ

法学部教員学生ゼミ・研究室

明大生が、所属するゼミ・研究室を紹介する「ようこそ研究室へ」。今回は法学部の山田さんが、石田倫識ゼミナールを紹介してくれます!

和泉ラーニングスクエアのカイダン教室にて

ゼミ概要紹介

石田ゼミのテーマは「冤罪」です。日本では、これまでに冤罪事件がたくさん発生しています。この中には、死刑が確定した後に逆転無罪となった事件が4件も含まれています。誤った有罪判決が下されれば、人権が大きく侵害されるだけでなく、膨大な時間が奪われ、社会的な信用や評価が回復不可能になってしまいます。石田ゼミでは、冤罪がなぜ繰り返されてきたのか、そして、どのようにすれば防ぐことができるのかを考えています。

石田ゼミではこんなことを学んでいます!

冤罪の原因の一つに、被疑者が無実の犯行を認める「虚偽自白」があります。特に警察による不適切な取り調べにより、過去の冤罪事件のほとんどで虚偽自白が発生しています。また、警察や検察の捜査によって、被疑者を有罪に導く証拠が出てきますが、被疑者の無罪を示す証拠が出てくることもあります。しかし、警察や検察は無罪を示す証拠を隠したり、さらには有罪にするための証拠を捏造したりすることもあります。

このような捜査機関の問題を、過去の冤罪事件を深く調査することを通して、どのように解決していくべきか考えています。

ゼミ合宿の様子

アピールポイント

冤罪研究を通して、「推定無罪の原則」にのっとり、被疑者・被告人に寄り添う姿勢や、警察・検察・裁判所という国家権力に対して批判的な視点を持ったり、具体的な是正策を考えたりする姿勢を身に付けることができます。

また、毎年、他大学との合同ゼミを行っており、2023年度は東京都立大学と実施しました。他大学との交流によって、自分たちにはない考えに触れることができ、非常に良い経験になりました。

その他、定期的にゼミ合宿などのイベントを実施しており、とても楽しいゼミです。

ゼミ合宿(熱海旅行)での一枚
東京都立大学との合同ゼミの様子(和泉ラーニングスクエアのカイダン教室)

ゼミの雰囲気

ゼミでは、グループや個人で冤罪事件を調査してまとめ、発表します。発表した後は、ゼミ生と先生を交えて意見交換や質疑応答をします。とても和やかな雰囲気ですが、ゼミ生それぞれが自分の軸をしっかり持っているので、時に鋭い意見や質問が飛び出します。そのような時は、発表グループで協力したり、先生にアドバイスをいただいたりしながら、最後までしっかりまとめていきます。扱う事件やテーマもゼミ生が主体的に決めているので、ゼミ生のモチベーションが非常に高いです。

ゼミ合宿での集合写真

先生の紹介

石田倫識先生

本当に優しい先生です。気軽に話しかけることができる雰囲気をお持ちで、ゼミ生のことをとても気にかけてくださる先生なので、雑談や相談事など、いろいろな話を聞いていただいています。現代では珍しく、先生はスマートフォンも携帯電話もお持ちではなく、連絡手段はパソコンのメールだけなので、近いうちに先生のパソコンにLINEを入れていただこうと考えています(笑)。

私はこんな理由でゼミを選びました!

まず、率直に「冤罪」というテーマに引かれました。私は中学校の教員を志望しているため、最近の学校教育で求められている司法制度などの法教育と、このゼミのテーマである「冤罪」は関連があることから、将来に生かせると考えました。

石田ゼミあれこれ

人数

4年次(第1期生):12人、3年次(第2期生):15人 (2023年度)

OB・OGの主な進路

民間企業(金融・IT系・建築など)、法律事務所、公務員、ロースクール(法科大学院)

ゼミの情報を紹介してくれた方山田烈さん(法学部4年・青森県立弘前中央高等学校卒)

紹介者(写真左)と石田先生

私の研究テーマ
「冤罪のリスクから考える死刑制度」

ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、記事公開当時のものです

※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、記事公開当時のものです

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