Meiji NOW 明治とつながる 今をつたえる。

Pick Up
ようこそ研究室へ
2024.08.05

漆などの天然物や文化財試料を化学を用いて分析|理工学研究科・本多貴之研究室

理工学部大学院教員学生ゼミ・研究室SDGs

明大生が、所属するゼミ・研究室を紹介する「ようこそ研究室へ」。今回は理工学研究科応用化学専攻の新井さんが、本多貴之研究室を紹介してくれます!

ゼミ集合写真

研究室概要紹介

本多貴之研究室(天然物化学研究室)では、天然物を中心とした漆などの高分子の分析や文化財試料の分析を行っています。また、カシューナッツや漆などの環境にやさしい天然物をベースとした製品を開発することや、天然物が利用された文化財を分析して元の姿を明らかにすること、既存の分析方法では対応できない試料を分析できるようにすることを目標としています。

本多研究室ではこんなことを学んでいます!

本多研究室では、化学を用いて物質の正体を明らかにする際に必要な手法に焦点を当てています。赤外分光法(※1)、GC/MS(※2)、NMR(※3)は有機化学分野で広く用いられている代表的な分析手法です。これらの手法はそれぞれ異なる情報を提供し、化学物質の解析や同定に不可欠です。また、原理や実施方法に加えて得られるデータの解釈や応用について、詳しく学びます。

※1 赤外分光法:物質に赤外光を照射し、透過または反射した光を測定することで、試料の構造解析や定量を行う分析手法

※2 GC/MS:ガスクロマトグラフィー/質量分析。ガスクロマトグラフィーは、気化しやすい化合物の同定・定量に用いられる機器分析の手法。ガスの分離を行うGCに、質量分析計を付属することで、分離しながら分析することができる

※3 NMR:核磁気共鳴。物質の原子核に、強磁場の中で、外部からラジオ波を加えることにより共鳴現象を起こす性質を利用して、いろいろな有機化合物の分析を行うことができる

ゼミの様子ゼミの様子

アピールポイント

本多研究室の良いところは、個々のペースに合わせた柔軟な研究スケジュールを組めることです。就職活動などで忙しい時期でも、ペース配分を調整できます。また、企業との共同研究も積極的に行われているので、実務とのつながりを持ちながら学びを深めることができます。さらに、研究だけでなくさまざまな課外活動にも参加することができます。福島研修や実験教室の手伝いなど、いろいろな経験を積む機会があることも良い点です。

研究室の雰囲気

和気あいあいとした雰囲気で、とても居心地の良い研究室です!先輩と後輩の関係なく皆仲が良いため、活発に質問や意見交換を行える環境です。中間発表が終わると懇親会が開かれて、研究の話題や雑談で盛り上がります!

ゼミ合宿での一枚ゼミ合宿での一枚

先生の紹介

本多貴之先生

とても温かいお人柄で、ゼミ生の質問にも丁寧に分かりやすく説明してくださいます。

本多先生は、槇原敬之さんの歌が好きなので、研究室ではいつも『どんなときも。』や『もう恋なんてしない』などの歌が流れています(笑)。また、ゼミ生が研究で疲れている時には、カップラーメンやおやつを差し入れてくださいます!

私はこんな理由で研究室を選びました!

私が本多研究室を選んだ理由は二つあります。一つ目は、研究テーマが自分の興味にマッチしていたからです。天然物(文化財)の分析と、その製作プロセスの解明に魅力を感じました。

二つ目は、自分のペースで研究ができる環境があったからです。各自で研究計画を立て、実験を行えるところが自分に合っていると感じました。また、本多先生と円滑にコミュニケーションを取りながら、実験を進められることも魅力的でした。

本多研究室あれこれ

人数

19人(修士2年次:6人、修士1年次:6人、学部4年次:7人)

OB・OGの主な進路

日本電子株式会社、東芝ナノアナリシス株式会社、東芝デバイス&ストレージ株式会社、パナソニックコネクト株式会社、公務員など

研究室の秘密道具・グッズ

研磨機、熱分解GC/MSは、研究室でよく使われている実験設備です。

研磨機研磨機
熱分解GC/MS熱分解GC/MS

名物OB・OG

在学時代に国際学会においてポスター賞を受賞し、卒業して某大手企業に入社後、西日本地区で一位の営業成績を収めたOBの方がいます。

研究室の情報を紹介してくれた方新井鉄平さん(理工学研究科 応用化学専攻 博士前期課程1年・神奈川県立横浜栄高等学校卒)

紹介者と先生 紹介者(写真右)と本多先生

私の研究テーマ
「桐油を結合材とした線刻を施せるほど堅固な塗料の製造技術の解明」

ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、記事公開当時のものです

※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、記事公開当時のものです

この記事をシェア