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ようこそ研究室へ
2024.10.07

無機結晶を研究し、新機能性材料の創出を目指す(理工学研究科・我田元研究室)

理工学部大学院教員学生ゼミ・研究室

明大生が、所属するゼミ・研究室を紹介する「ようこそ研究室へ」。今回は理工学研究科 応用化学専攻の原田さんが、我田元研究室を紹介してくれます!

集合写真

研究室概要紹介

我田研究室(無機結晶化学研究室)では、無機物質について「どのように結晶が成長するか?」を化学するとともに、宝石から電子材料まで多種多様な結晶を育成し、その材料の応用を目指しています。特に、次世代エネルギー・環境材料への応用を目的として、工業的に重要な結晶や薄膜を新しい低温・低環境負荷な溶液法で作製するとともに、結晶の基礎物性の評価やその形成メカニズムの調査を通じて、新機能性材料の創出を目指しています。

我田研究室ではこんなことを学んでいます!

我田研究室では、主に以下の三つの事項を学びます。
(1)結晶成長(育成)の原理
(2)無機物質の作製(合成)方法
(3)材料の分析技術・物性評価技術
特に、(1)結晶成長の原理については、『結晶は生きている』(黒田登志雄著・サイエンス社)や『液相からの結晶成長入門』(日本フラックス成長研究会 編,我田元他編著・日刊工業新聞社)などの書籍で学習するとともに、実際に学生自身が実験で結晶を育成する研究活動を通して、リアルな結晶成長を学ぶことができます。

実験操作の様子(試薬の秤量)実験操作の様子(試薬の秤量)

アピールポイント

研究室には多数の実験装置があり、物質に合わせて適切な結晶育成装置や成膜装置を使用することができます。中でも、結晶育成の装置として、アンモニアなどの気体雰囲気(※)を制御して高温(最高1500℃)まで加熱できる高性能な管状炉があり、新規物質の結晶育成を行うことができます。また、成膜装置としては、水溶液中で低環境負荷なプロセスで薄膜を作製できるスピンスプレー法や、Non-seed CBD法といった研究室独自の成膜技術を有しています。

※ 気体雰囲気:ある特定の気体、またはその気体で充満させた状態のこと

実験操作の様子(成膜装置の準備)実験操作の様子(成膜装置の準備)

研究室の雰囲気

ゼミ活動では、毎週各自の研究テーマの進捗報告や関連する論文の紹介が行われ、学年を問わず活発な議論が展開されています。また、日頃から先輩と後輩の縦のつながりがあるので、仲が良く、和やかな雰囲気です。研究や進路の相談も気軽に行えるため、研究活動を含めた学生生活を送る上で、最適な環境が整っています。加えて、定期的に親睦会や歓迎会が開催されることもあるので、研究以外でも交流が盛んに行われています。

勉強の様子勉強の様子

先生の紹介

我田元先生

我田先生はとても温厚な方で、研究が思うように進まず行き詰まった時など、親身になって相談に乗ってくださいます。また、結晶育成に関する書籍を出版されるなど、研究・教育活動に広く携わっていらっしゃいます。

私はこんな理由で研究室を選びました!

私は、以前から無機物質の結晶育成や材料応用、物質の物理的性質(物性)に興味があったので、無機結晶化学研究室を選びました。また、本研究室が得意とする溶液法で得られた結晶は、平滑な面で囲まれた多面体の形状を呈することが多いため、実用的であるだけでなく外観的にも美しい結晶を、自然の原理(結晶成長機構)に基づいて、自分自身の知識・技術・アイデアを駆使して実際に作製できる環境に魅力を感じたことも、この研究室を選んだ理由の一つです。

我田研究室あれこれ

人数

12人

OB・OGの主な進路

明治大学大学院、化学メーカー、半導体メーカー、セラミックスメーカー、電子部品メーカー、製薬会社、機械メーカー、自動車メーカー、IT企業、商社、公務員、他

研究室の情報を紹介してくれた方原田銀士さん(理工学研究科 応用化学専攻 博士後期課程2年・横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校卒)

紹介者と先生紹介者(写真右)と我田先生

私の研究テーマ
「ペロブスカイト型酸窒化物の単結晶育成および物性評価」

ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、記事公開当時のものです

※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、記事公開当時のものです

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