
- 出身国:韓国
- 留学期間:2022年4月~2026年3月
日本への留学を志したきっかけと、明治大学を選んだ理由を教えてください。
幼い頃から日本のマンガやドラマなどのポップカルチャー(※1)が好きでした。そのため、ポップカルチャーが社会に与える影響に興味を持ち、私自身が日本に留学して直接ポップカルチャーを楽しみながら、専門的に学びを深めたいと思うようになりました。
留学の準備中、明治大学国際日本学部のホームページのカリキュラムで「ポップカルチャー研究領域」を見つけた時に、「ここしかない!」と思って選びました。そして、ポップカルチャーやジェンダーを中心に研究している藤本由香里ゼミに入れば、私が希望していた「オタク研究」を楽しく学ぶことができそうだと思ったことも、明治大学を選んだ理由の一つです。
※1 ポップカルチャー:大衆向けの文化全般のことを表すが、現在では「訴求力が高く、等身大の現代日本を伝えるもの」という意味でも使われる。具体的には、マンガ、アニメ、映画、ゲームなどのことを指す
明治大学の好きなところについて
明治大学のキャンパスで好きな場所はどこですか?
場所:中野キャンパス高層棟6階 クロスフィールドラウンジのテラス
理由:中野キャンパス高層棟6階には、休憩できるクロスフィールドラウンジがありますが、その一番奥のドアを開けてみると、すごく開放感のある空間が現れます!そこでは、きれいな夕焼けも見ることもできます!時間によっては施錠されている時もありますが、テラスは私のお気に入りの場所です。
好きな授業を教えてください。
授業名:ジェンダーと表象A・ B
担当教員名:藤本由香里先生
理由:この授業を受けたことで、今まで自分でも気付いていなかったマイノリティに対する先入観に気付き、考えを改めることができました。自分が当たり前だと思っていたことが、当たり前ではないことに気付くことはとても怖いですが、より良い人間になるために必要な経験だと思います。性的マイノリティの方々への理解を深めるだけではなく、自分自身を見つめ直す機会にもなりました。
授業名:日本とドイツA
担当教員名:萩原健先生
理由:国際日本学部には、ディスカッションや発表などの参加型授業がとても多いのですが、この授業では、ゼロから自分で授業をつくり上げていく達成感がありました。
前期で7回の授業で、演劇を準備し、公演をしなければなりません。役者だけでなく、ポスター制作、衣装の構想、広告など、役割分担して行うので、必ずしも演技をしなくても授業に参加することができます。また、演劇の準備だけでなく、ドイツと日本の舞台の歴史なども学ぶことができるので、とても有意義な授業でした。演劇に興味のある方、ドイツに興味のある方には、お勧めしたいです。


日本で過ごした感想
日本に来て驚いたところは?
日本は、街の人のファッションが多様です。確かに韓国はオシャレな雰囲気はありますが、一つの流行のスタイルがあると皆がそれを着ているので、個性が出にくいです。
しかし、日本では流行のファッションスタイルがあるとしても、フレンチガーリー、古着、ロリータ、ギャル、森ガール、Y2K(※2)、着物など、自分の個性を出すいろいろなジャンルが存在します。服は自分自身を表現することができる最も簡単な方法だと思うので、このように自分の好きなファッションを人目を気にせず自由に着ることができたり、各ジャンルのファッションのみを扱う専門のアパレルがあることを知ったりした時は、とても驚きました。正直、すごくうらやましいです!
※2 「Y2Kファッション」:Y2Kとは「year2000」を略した言葉。2000年当時のトレンドに、現代風アレンジを加えたスタイル
自分の国の学生生活と比べて、日本の学生生活で楽しいところ・大変だと感じるところはありますか?
楽しいところ
日本の学生生活で楽しいところは、先生との交流が多いことです。韓国では、先生との距離がそれほど近くありません。特に大学の先生は、「教授さま」と呼ばなければならないので、大学の先生とは基本的に距離感があります。
それに比べて、日本の大学は、韓国ほど堅苦しくありません。むしろ、あまり礼儀正しく話すと距離感ができてしまうので好きではないという先生もいらしたので、最初はかなり驚きました。留学生は、一般の学生よりも先生に相談する機会が多いので、私は先生とたくさん交流することができて、とても楽しかったです。分からないことがあったら気軽に先生に質問したり、困り事や悩み事があればすぐに相談したりできたので、ストレス無く日本での留学生活を楽しむことができています。
大変なところ
韓国と違って、日本では、新卒採用のための就職活動を3年次からはしなければならない雰囲気があるので、ほとんどの学生が大学卒業前に内定をもらえるように努力します。そのため、大学でも高校の時と同様に、みんなが同じレースを競争しているように感じます。3年次から就職活動を始めなかったとしても、人生は長いので決して終わるわけではないと知っていても、皆と同様に就職活動をしなければならない雰囲気が全般的にあるので思わず焦ってしまうことが、一番大変なところです。
KANG NAYEONさんについて&メッセージ
将来の夢は何ですか?
今まで自分が楽しんできたコンテンツを、他の人にも同様に楽しんでもらえるように伝える仕事に就きたいです。 人生の中で、一番大切なのは「好きなもの」だと思います。これは人生の活力となり、原動力にもなります。今まで自分が、大好きな日本の文化に出会って幸せに生きてきたように、他の人にも「好きなもの」を見つけてもらえるよう、日本の文化を発信したいです。
そのため、現在、ゼミでさまざまなポップカルチャーに関する書籍を読み、ディスカッションを通じて、自分が感じたことをきちんと伝えられるように言語化する能力を磨いています。
故郷の国の紹介や、自慢をしてください。
韓国の発達したインターネットサービスと国民情緒とも言われる「早く早く(빨리 빨리) 文化」が合わさったものが、食べ物のデリバリーサービスです。韓国にいた時は、午前0時に夜食をデリバリーして食べられることが、こんなに特別なことだとは思っていませんでした。
また、牛ユッケ、ホルモンなど、日本よりもデリバリーができる食べ物の幅が広く、レシピも多様な点は、本当に自慢できるところです。韓国に行ったらぜひ、夜中に食べ物をデリバリーで頼んで食べてみてください!

明大生へのメッセージをお願いします。
私は大学生の時が、唯一自分の好きな勉強ができる時期だと思っています。 もちろん、良い大学に入った分、良い会社に就職することももちろん大切です。ただし、それだけではなく、大学では「最終的に人生をどう生きるか。自分の人生をどう楽しく生きていくか」についてたくさん考えて、生きていくための力を身に付けてほしいです。
留学を決める前、留学してもうまくいかなくて「この経験自体が、失敗になってしまったらどうしよう」と心配していた時期がありました。しかし、そんな私に向かって母が、「人生にムダな経験はない。失敗も挑戦した証」と言ってくれたおかげで、私は今、明治大学で留学できています。ぜひ、皆さんも失敗も経験だと思って、挑戦してみてください。失敗を恐れずに進みましょう!
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