2022.02.24

【留学どうだった?】「逆境にも負けない! オンラインアメリカ留学での挑戦/サンフランシスコ州立大学 」安川暢恵さん


明大生が、留学体験を紹介する「世界で学ぶ!」。今回は政治経済学部の安川さんが、アメリカでのオンライン留学体験を紹介してくれます!
留学体験を紹介してくれた方安川暢恵さん(政治経済学部4年)

留学先 アメリカ
大学名 サンフランシスコ州立大学
留学プログラム名 大学間協定留学 (オンライン留学)
留学期間 2020年8月~2020年12月

こちらの記事は、「明治の“いま”がこの1冊に!」広報誌『明治』第91号「世界へ飛び出せ!明大生」からの転載になります。

私がオンライン留学した理由

私が大学留学を目指した背景には、高校留学での経験が影響しています。実は、高校生の時に約1年間アメリカのアリゾナ州に留学をしていました。私が通っていた高校にはアジア人が非常に少なく、人生で初めてマイノリティになる経験をしました。自身がマイノリティとなり多くのことを感じたからこそ、帰国後は日本に住む人種的マイノリティの人々が抱える問題に関心が高まりました。日本のこの社会問題に大学生として向き合っていくためには、古くから多文化共生のあり方を考えてきたアメリカに再び渡り学んでみたいという思いが強くなり、2度目のアメリカ留学を決意しました。

無事、大学間の交換留学の派遣候補生に選ばれ、留学準備を進めていた矢先、新型コロナウイルス感染症が世界的に流行したため渡米することができなくなりました。しかし、私が行く予定だったサンフランシスコ州立大学は、コロナの影響で全ての授業がオンライン化されることになったため、運良くオンライン留学という道を与えられました。一度実留学の経験があった私は、やりたかったことを学べるだけで十分だと気持ちを切り替え、迷わず日本からオンライン留学をすることに決めました。

実際に使っていたテキスト

留学先の学校の紹介

サンフランシスコ州立大学は、カリフォルニア州のサンフランシスコ市にあり、ダウンタウンや空港からもアクセスしやすいところにあるそうです。サンフランシスコ自体が、国際色豊かな都市として知られていますが、キャンパスにもさまざまな人種、背景の学生が在籍しています。そのため、アジア系アメリカ人研究の分野で優れており、多文化共生について学びたいと考えていた私には適していました。留学生も多い学校のため、先生も留学生の対応には慣れている印象でした。

オンライン留学での学び

アジア系アメリカ人研究の授業を3つと、ジェンダー学の授業を1つ受講していました。授業スタイルはZoomでのオンライン配信型が主でした。授業は予め課題を読んできていることが前提で進められ、グループでのディスカッションや発表もよくありました。さらに、オンライン上でも毎週テキストの理解度を測るためのミニテストがあったり、レポート提出を課されたりもしていたため、かなり大変でした。

また、アメリカは当時大統領選挙で盛り上がっており、BLM(Black Lives Matter)やアジア人差別の人種問題も盛んに議論されていました。アジア系アメリカ人研究の授業を履修している生徒の中には、こういった運動に積極的に参加している人たちもいて、何が今アメリカで起こっているのかを、日本にいながらも深く知ることができたことは貴重な経験になりました

留学期間中はiPadを駆使してノートを取ったり、課題を読んでいました

当時の思い出

オンライン留学という特殊な経験を存分に楽しみ、成長の場にできたと感じています。 高校留学をした時の最初のうちは、本当に何もかも分からず孤独で、泣きながら日本の両親に電話をして心配をかけたこともありました。今回のオンライン留学も、最初は新しい環境に慣れることに苦戦しましたが、自分の部屋を出ると両親がすぐそばに居て、身近に私のアメリカでの挑戦を応援してくれていることを感じられたことは非常に心強かったです。

また、私の所属する政治経済学部では、明治の授業と留学先の授業の両方を受講することが認められていたので、私は明治大学でも12単位分を履修し、ゼミでも活発に活動していました。サンフランシスコとは時差が16時間もあったので、毎日3時に起床し体力的にきつい時もありました。しかし、アメリカの授業で学んだことを、明治の授業やゼミ活動に生かすことができた時、「勉強ってこんなに楽しいのか!」と感じられた瞬間は忘れられません。

最後に

コロナ禍という逆境の中でも簡単に諦めずに、「大学で再び留学して学びたい!」という信じた道を貫けたことは、また一つ自分を強く成長させてくれたと自負しています。明治大学には留学プログラムを含めたくさんの挑戦への可能性が用意されていると思います。楽な挑戦などないため、苦しい環境に一歩を踏み出すことになるかもしれません。それでも、その経験から得られる失敗も成功もきっと人生の糧になると私は信じています。

※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、広報誌『明治』第91号発行当時のものです
※記事中に掲載した写真は撮影時のみマスクを外すなどの配慮をしております