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2023.10.04

法律のプロとして、日本と韓国の人々をサポートしたい!|PARK JIWOONGさん

法学部Meijing

2021年に韓国からの留学生として明治大学に入学したPARK JIWOONGさん。日本と韓国をつなぐ法律家を目指して、法学部で日々学びを深めています。また、明治大学の法制研究所にも所属し、司法試験に向けたレベルの高い講義に1年次から取り組んできました。仲間と切磋琢磨しながら目標に向かって突き進むPARKさんに、法学部や法制研究所での学び、学生生活についてお話を聞きました。

明治大学での留学中の生活を紹介してくれた方PARK JIWOONGさん(法学部3年)

日本に留学しようと思ったきっかけや理由を教えてください。

私はもともと韓国の貿易会社に勤めていて、釣り具などの日本製品を韓国へ輸入する仕事をしていました。日本に出張する機会もあり、「いつか住んでみたい」と漠然と考えていたのですが、勤めていた会社がコロナ禍で倒産したことをきっかけに、日本への留学を決意しました。

日本で特に魅力を感じていたのは、日本ならではの建造物や古い街並みです。また、出張先の大阪で見かけた地元の子どもたちの笑顔も、忘れられません。将来もし自分が父親になったら、子どもが伸び伸びと過ごせそうな日本で子育てをしたいと思うようになりました。思い切って留学を決意したものの、これまで海外で生活をしたことがなかったので、もちろん不安はありました。しかし、日本語の塾に4年ほど通い、日本語が少し話せたことは留学を決断する後押しになりました。

留学先に明治大学を選んだのは、韓国でも有名な名門大学だからです。また、コロナ禍で留学生向けの入学試験をいち早くオンラインで対応してくれたところも、明治大学を選んだ決め手になりました。

法学部を選んだ理由を教えてください。

私は将来、法律家になって、日本から韓国、韓国から日本へ進出する企業や人々のサポートをしたいと考えています。韓国の貿易会社で働いていた際に、法的手続きや他社との契約などをする機会があったのですが、分からないことやうまくいかないことが多く、苦労しました。その経験から、法的トラブルや手続きなどで困っている企業や人々の力になりたいと思うようになりました。当時、自分が経験した苦労や悔しさが、今勉強を頑張るモチベーションになっています。

法学部での学びについて教えてください。

1年次はちょうどコロナ禍だったので、韓国の自宅でオンライン授業を受けていました。課題やレポートの書き方といった基本的な勉強方法は、法学部学習サポート(※)の方たちから教えていただけたので、とても助かりました。また、大学から学習や大学生活に関するさまざまな資料を、韓国の自宅まで送ってもらえたこともありがたかったです。留学している他の友人に聞いても、ここまで手厚くサポートしてくれる大学はないようで、明治大学に入学できて良かったと改めて思いました。

※法学部学習サポート:明治大学大学院法学研究科に在籍するTA(教育補助業務従事者)および助手が、法学部生の日々の学習をサポートする、法学部独自の学習支援制度

日本に来て、キャンパスで対面授業が受けられるようになったのは2年次からです。法学部では2年次から5つのコースに分かれるのですが、私は法曹コースを選びました。

法曹コースの授業で特に印象的なのは、3年次から受講している民法の司法演習です。この授業では、先生が出題する問いに対して、「法律的にどう解決できるか」をみんなで話し合います。2~3人がグループになってレジュメを作成し、みんなの前で発表しながら授業が進行します。

法律での解決法を考えるには、根拠となる判例や学説を探すことが必須です。しかし、特に判例には難しい言葉や旧仮名遣いの文字が出てくることもあるので、まずそれらを読み解くのに苦労します。それでも、先生から言われた「法律は数学ではないのでどんな結論が出ても良い。でも、自分の頭で考えなければならない」という言葉を大切にして、仲間たちと切磋琢磨しながら取り組んでいます。

所属する法制研究所での学びについても教えてください。

法制研究所は、司法試験の合格を目指す学生に向けて、学習の指導・サポートをしてくれる明治大学公式の課外教育組織です。希望者のみ入所し、主に学部の授業が終わった後の時間帯に講義が行われます。私は入学後に大学からもらった資料を見て興味を持ち、入所することを決めました。

司法試験対策に特化した講義なのでレベルが高いのですが、外部機関の講師の方などが基礎から丁寧に教えてくれます。私は特に2年次に元検事の先生から教わった民事訴訟法・刑事訴訟法・会社法などに関する授業が印象に残っていて、ここで学んだことは、3年次の法学部の授業でも大いに役立っています。

また、法制研究所の一つの講義の受講者は数十人と少数なので、質問がしやすく、学生同士のコミュニケーションが取りやすいのも良いところです。週1回、弁護士の先生から個人授業を受けることも可能で、疑問点はもちろん、論文の添削などもしていただけます。私も1年次に利用したことがありますが、自分のレベルに合わせて教えていただけるので、とてもありがたかったです。

さらに、学びの環境が整っているところも利点です。例えば、法制研究所に所属する学生たちには、自習室に自分専用のスペースが与えられます。いつも静かで集中して勉強ができる環境なので、私も毎日のように利用しています。また、司法試験に合格した卒業生とのつながりもできるので、アドバイスをもらえたり、相談に乗ってもらえたりします。

そして何より、同じ目標に向かって頑張る仲間と出会えることが、法制研究所の大きな魅力です。私自身も、夏休みにバーベキューをしたり海に行ったり、プライベートでも交流するほど仲の良い友人がたくさんできました。夢に向かって努力をしている仲間たちのことを本当に尊敬していますし、みんなといると自分も頑張ろうと思えます。

これまでの学生生活を通して学んだことや自身の変化はありますか?

2年次からキャンパスに通って対面授業を受けるようになり、さまざまな人と出会いました。私はあまり人見知りをしないタイプで、自分から積極的にあいさつをしたり話しかけたりするのですが、日本人はイメージ通りシャイな人が多いのかなと最初は感じていました。

でも、話してみると気さくな人が多くて、今ではたくさんの友人ができました。国際交流ラウンジで定期的に開催されるイベント「日本語カフェ」で他の留学生たちと交流したり、LGBTQサークルに所属する人と仲良くなったりと、学部以外の人たちとも交流しています。このように多様な人たちと出会えたことで、自分とは異なる考えの人がいても、受け入れられるようになったことは、自分自身の大きな変化だと感じます。

今後の目標を教えてください。

3年次の春学期までは、司法試験を受験するためにロースクールで勉強しようと考えていました。しかし、卒業後はすぐ就職したいという気持ちもあり、この夏に少し方向転換して、司法書士を目指すことにしました。今は、来年7月の司法書士試験に向けて、準備を進めているところです。授業の内容がそのまま試験の内容にも直結するので、今学んでいることの全てが将来の役に立っていると信じて、これからも努力を続けます。

受験生の皆さんにメッセージをお願いします!

チャレンジすることを怖がらないでください。と言いたいところですが、「うまくいくのか」「自分に向いているのか」と考え、不安になることもあるはずです。でも私は、何もしないまま後悔するより、チャレンジして失敗した方が良いと考えています。また、思い切って「やめること」もチャレンジです。一つのことにこだわるのではなく、他の道を選択して進んでいく勇気を持つことも、時には大切ではないでしょうか。

受験勉強は大変ですが、休む時はしっかり休んで、めりはりを付けながら頑張ってください!

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