
大学生ながら侍ジャパンに選出されるなど、今年のドラフトの目玉として注目を集める硬式野球部の主将・宗山塁さん。「結果より過程が大切」といった一人の大学生としての考え方や、自身が感じる明治大学らしさについて伺いました。
宗山選手のMeijingは「飛躍する」を意味する”Leap” ing
大学は自由度が上がる場所
明治大学に進学した理由を教えてください。
もともと、東京六大学で野球をしたいという思いがあり、特に明治への憧れがありました。母校の広陵高校から進学した先輩方から話を伺い、明治は寮生活を通した「人間力」を大事にしていて、「野球だけできれば良い」という考え方ではないと知りました。僕自身も、一人の人間として評価されてこその野球選手だと思っているので、明治の考え方に共感し、進学を決めました。
コロナ禍で中止になった甲子園から、どのように気持ちを切り替えましたか?
悔しい思いはありましたが、甲子園は一つの目標であってゴールではないですし、「この経験があったからこそ」と言えるくらい大学で頑張ろう、という気持ちにすぐ切り替えることができました。高校でアピールする舞台がなかった分まで、大学でチャンスをつかみ取って試合に出て活躍したいという気持ちは強かったです!
大学で成長したと感じることを教えてください。
大学は高校と比べて、「自由度が増える場所」です。休もうと思えば休めるし、練習しようと思えばいくらでもできます。この自由な時間を、「いかに有効に使うか」を常に主体的に考えて過ごすようになりました。また、ありがたいことに、大学代表や侍ジャパンなど明治大学野球部以外でも野球をさせていただけるという経験の中で、さまざまな方と関わる機会があり、コミュニケーションを取っていく力は身に付いたかなと思います。
もともと、人と話すことは得意ではなくて、口数も多い方ではなかったですが、野球部の先輩が意識的にいろいろな選手とコミュニケーションを取る姿を見て、それがチームの輪の強化になることをじかに感じていました。自分も積極的にコミュニケーションを取るように心掛けています。地元に帰ると、「明るくなったね」とか「よくしゃべるようになったね」と言われます。

「結果ではなく過程」がモットー
主将になって意識していることを教えてください。
積極的に部員とコミュニケーションを取って、普段の練習の姿勢や私生活を見ながら「この選手はこういう風に考えてやっているんだろうな」と想像して接することを大事にしています。
また、後輩にアドバイスをするときは「結果ではなく過程」をモットーにしています。結果だけを見て指摘することは簡単ですが、そうではなく、「その結果を出すまでにこの選手はどのような練習や過程を経たのだろうか」という点を重要視します。そうすることで、本当にその選手のことが理解できますし、個々の選手の成長やチームの発展につながると考えています。
地方から上京してきた時はどのような気持ちでしたか?
新しい環境に飛び込んでいくので不安はありました。寮生活では大学は3学年上の先輩までいるので、最初は緊張しましたね。でも、実際は優しい方ばかりで、こちらから何かを聞いても優しく答えてくれる先輩ばかりだったので、野球のやりづらさみたいなものは全くなかったです。
さまざまな地方から来た人が集まっている環境はどのようなものですか?
さまざまな地域の言葉が飛び交っていて、異なるバックグラウンドの人たちと一緒に学校生活や寮生活を送るので、いろいろなことを知ることができて楽しいです。育ってきた環境も全然違うので自分の感じ方とは全く違った物の見方をする人たちがいますし、その人たちと関わることで自分の視野が広がったり、引き出しが増えたりしているなと実感しています。自分にとっては、とても良い環境だと思っています。

「成功」より「成長」にフォーカスする
どのような人に成長していきたいですか?
これは高校生の頃から思っていることですが、野球ができていること、普通に生活できていることは当たり前じゃないということをずっと忘れずに生きていきたいと思っています。明治大学の野球部が「人間力」を大切にしているように、自分も野球の技術を上げることだけではなく、それ以外の部分でも手本にされるような人になりたいです。自分を見てくれている子どもたちや親御さんに「こんな風になりたい。なってほしい」と思われるような選手になることが目標です。
憧れの人について教えてください。
本田圭佑さんの考え方は、とても参考にしています。スケールが大きいことを言える方ですが、それに伴うくらいの努力をしている方だと思います。本田さんは「成長にとらわれろ」という風におっしゃっていますが、「目の前の成功」というより、「自分が成長したかどうか」というところにフォーカスして話をされることが多く、そこに共感し、憧れを抱いています。

高校生の皆さんへメッセージ
明治に来て感じるのは、「明治にいる」というだけでたくさんの出会いがあって、さまざまな経験ができるということです。自分の周りの明大生は粘り強く、最後まで諦めない人が多くて、それが明治らしさだなと思います。
うまくいくことも、いかないこともあるのは勉強もスポーツも同じです。うまくいかなくても自分を信じて前へ進めるかどうかでその先の結果が変わってくると思うので、信念を曲げずに頑張ってほしいです。

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