和泉ラーニングスクエア外観和泉キャンパスの教育棟「和泉ラーニングスクエア」が、2025年度グッドデザイン賞（公益財団法人日本デザイン振興会主催）を受賞した。
和泉ラーニングスクエアは、明治大学創立140周年記念事業の一環として2022年3月に竣工した教育棟。建て替え前の旧第二校舎（1960 年度竣工）は、明治大学建築学科の創設者の１人、建築家・堀口捨己氏の設計によるもので、外部スロープなどを用い、学生の移動やにぎわいを中庭に表出させる特徴的な建築だった。
和泉ラーニングスクエアは、この設計思想を現代の教育プログラムやアフターコロナの学習環境に合わせて再解釈し、設計された。
審査委員からは「立体的にラーニングコモンズが展開しているアトリウムが素晴らしい。生徒がそれぞれの学習環境を持ちつつ、互いの学習風景が垣間見られる関係性が空間によって生み出されているデザイン。堀口捨己のデザイン思想を踏襲し、ランドスケープからファサードまで一体的に学生がアクティブに学ぶ環境として実現されている」と評価された。
明治大学としての同賞の受賞は、和泉図書館（2013年5月竣工）が2012年度に受賞して以来、2度目となる。
また、和泉ラーニングスクエアは2024年に、国内の優れた建築物を表彰するBCS賞（日本建設業連合会主催）を大学として唯一受賞するなど、建築物として高い評価を得ている。
エントランスホールから見えるガラス張りのグループボックス。学生の活動をショーケースのように見せ、それを目にした学生の学習意欲を高めている
机も椅子もないカイダン教室。既成概念にとらわれない自由な発想や議論を促す空間となっている
