こちらの記事は、「明治の“いま”がこの1冊に!」 季刊 広報誌『明治』第94号「特別功労賞トークイベント」からの転載になります。
- 2019年に明治大学商学部に入学・体育会スケート部に入部。現在同学部4年生。
- 2019年および2021年の全日本選手権で準優勝。国際大会では、2021年ISU(国際スケート連盟)グランプリシリーズフランス杯で日本人最高位の銅メダルを獲得。
2018年の平昌五輪では、最終選考会である全日本選手権で惜しくも表彰台を逃し、出場がかなわなかった。その後、けがにより思うような成績が残せない時期が続いたが、それでも立ち止まることなく不屈の精神で競技にひたむきに打ち込んだ結果、2022年北京五輪代表の座をつかんだ。
北京五輪では、団体戦で日本史上初となる銅メダル獲得に貢献。女子シングルではトリプルアクセルを成功させた五輪史上5人目の選手となり、5位入賞も果たした。
一つひとつに思いを込めたオリンピック
――(聞き手・竹山マユミさん〈フリーアナウンサー/広報誌『明治』編集委員〉)特別功労賞の贈呈式を終えられて、少しホッとされたのではないでしょうか?
樋口さん(以下:樋口) まだ、緊張しています(笑)。
――大観衆の前で演技を披露されていますが、それとは違いますか?
樋口 人前でスケートを滑るのとは全く違う緊張感です。贈呈式が始まる前には手が震えていました。普段大勢の人の前で話す機会はないので本当に緊張していますが、本日はよろしくお願いいたします。
――樋口選手にとって、オリンピックはどのような舞台でしたか?
樋口 オリンピックはさまざまな競技が開催されるので、選手村にはスピードスケートやスキーなど、他の冬の競技の選手が集まっています。これまでに話すことがなかったいろいろな人と触れ合う機会があったので、今後に向けてモチベーションを高めることができました。
――ご自身の出番まで選手村で過ごす時間というのは緊張しましたか?それとも、「よし、やるぞ」と気持ちが高まりましたか?
樋口 どちらも半分半分という感じです。選手村にいる時は日本から持参したリラックスできるものを近くに置いたり、友人と話して気持ちを落ち着かせたりして、試合のことばかり考えないようにしていました。

――日本からはどのような物を持っていきましたか?
樋口 タオルなど、自分がいつも使っている物を持っていきました。何週間も滞在する場所なので、家と同じように自分が落ち着ける空間をつくり、リラックスした時間を過ごせるようにしました。
逆にネイルは、オリンピックを意識しました。会場が青一色だったので、それをイメージして自分の気持ちやモチベーションを高めるために、青色のネイルにして試合に臨みました。
―― 一つひとつに思いが込められていたのですね。
樋口 オリンピックはなかなか出ることができない大会だと思っていて、私自身も前回の平昌オリンピックの出場を逃してすごく悔しい思いをしました。みんなが経験できるわけではないこの機会を大切にしたいと考えていたので、その時々の気持ちを強く込めていました。
>>【特集・第2回】では、「自分の大切なもの、目標を軸に」についてお聞きしています!(7月20日公開予定)
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