2019.05.27

【特集・第1回】日本テレビ放送網株式会社アナウンサー 伊藤遼さんにインタビュー


2017年に情報コミュニケーション学部を卒業後、現在は日本テレビ放送網株式会社(以下:日本テレビ)でアナウンサーをされている伊藤遼さん。『ZIP!』や『アイキャラ4』、スポーツ中継などを担当されています。そんな伊藤さんに、同じ情報コミュニケーション学部に在籍している水野百合朱さんから、学生時代のことや、アナウンサーの仕事についてインタビューしてもらいました!
プロフィール伊藤遼さん(2017年情報コミュニケーション学部卒業)

  • 1994年埼玉県出身。学生時代はアナウンス研究会に所属。
  • 『ZIP!』や『アイキャラ4』、スポーツ中継を担当。
  • 『ZIP!』には入社年の2017年から出演し、新人アナウンサーとして初の月曜日~金曜日までの帯で起用される。
今回のインタビュアー水野百合朱さん(情報コミュニケーション学部2年)

  • 情報コミュニケーション学部の授業「国際交流(メディア)」を受講。ニュージーランドで行われたロケ体験プログラムに参加した。
  • 明大祭実行委員として活動。
  • 伊藤さんには、今も役に立っている学生時代の経験を、特に聞きたい!

『ZIP!』で日々ニュースの現場へ

水野さん(以下:水野) 伊藤さんの、現在の仕事内容について教えてください。

伊藤さん(以下:伊藤) 『ZIP!』という朝の情報番組を担当していて、普段は4時半から5時の間に出社しています。今朝も5時前に会社に行き、着替えやメイクなどの準備をしました。5時50分から生放送が始まるので、8時までの間は待機をしながら、自分の与えられた役割である原稿の下読みをしたり、自分も一視聴者として番組の内容に間違いがないかオンエアを確認したりしています。

進行を務めている桝太一アナウンサーの動きを見て、「自分だったらこうするな」とか、「自分のこういう考えは合っていたのかな」という答え合わせをしながら番組に臨んでいると、毎日予想もしないことが起きるので、そういうところが一つひとつ、日々の経験になっていると思います。

私は『ZIP!』の中でニュースを担当しているため、そのニュースの現場にロケとして、3月までは週3日、4月からは平日毎日行くことが決まっています。月曜日にロケをして、火曜日にオンエア、そのあとにまたロケに行って、オンエア、ロケに行って、というのを繰り返して、金曜日にオンエアをすると、一旦その週の『ZIP!』での役割は終わりになります。

水野 そうなると、1週間ずっとですよね。

伊藤 そうですね、現場に行く機会は非常に多いです。今年はラグビーワールドカップがありますが、去年はサッカーワールドカップの盛り上がりも取材しました。また、災害時はいち早く被災地に行きます。現場に行くことでしか分からないこと、先輩の桝アナも分からないようなことを、若手の私が現場から伝えられるというのは、非常に大きな経験になっていると感じています。

水野 現場に行くことで初めて知ることができる情報がたくさんあるのですね。

子ども時代からアナウンサーがあこがれ

伊藤 水野さんは、アナウンサーってどういうイメージですか?

水野 花形の仕事で、キラキラしているイメージがすごくあります。

伊藤 私も入社前はそういうイメージがありました。でも、実際に入社してみると、現場に行って何時間も収録しても、生放送に出すのが1分や2分だったりします。キラキラしているように見えますが、自分が言いたいことをぎゅっとまとめて皆さんに伝えるためには、アナウンサーも含めて現場のディレクターなどさまざまな方が、たくさんの汗を流しているということを実感しています。

正直私もキラキラしているイメージはありましたが、私がアナウンサーを志望した理由は、実は母がラジオ局でアナウンサーをしていたり、叔父は今も現役でアナウンサーをしていたりと、身近にアナウンサーがいたことが非常に大きいと思います。

水野 それで小さいころからあこがれがあったんですね。

伊藤 そうですね。小さいころから「アナウンサーになる」と決めていたみたいです。10歳の時に小学校の行事で埋めたタイムカプセルを20歳の時に掘り起こしたら、将来の夢に「アナウンサーになるための修行中」って書いてありました。将来の夢は「アナウンサーになるための修行中」って、「アナウンサー」じゃないんだって思ったんですけど(笑)。

水野 あはは(笑)。でも、そのころから目指していたんですね。

伊藤 はい、周りにも公言していました。「絶対にアナウンサーになる」って言っていたのを覚えていてくれた小学校・中学校時代の友人が、「テレビ見たよ、本当にアナウンサーになったんだね」と連絡をくれた時は、とてもうれしかったです。

水野 ずっと目標としていたものになれるなんて、すごいですね。

伊藤 いやいやそんなことはないです。ただ初めて有言実行できたかなと思います。本当に運が良かったと思いますね。

仕事がある日のスケジュールは?

水野 仕事がある日は、どのようなスケジュールで過ごしていますか?

伊藤 『ZIP!』がある日は朝5時から働き、スポーツ中継がある場合は、その前日や1週間前などに選手に取材をして、実況やリポーターに臨んでいます。また、私はアニメ番組も担当しているので、その収録や生放送などによってもスケジュールが変動します。「こういった1日です」というのは、おそらくアナウンサーにはないですね。

水野 そうなんですね。

伊藤 こういう日があったり、こういう日があったり、というのを繰り返していると思います。取材に行っている方が多いので、月に1回程度しか会わない人もいるくらいです。

水野 その日やその人によって、ばらばらなんですね。

伊藤 先日はイチロー選手が引退されましたが、その時は日本テレビで中継していたので、野球を担当しているアナウンサーは全員中継先に行っていました。その日、日本テレビではサッカーの中継もあったので、私はサッカー中継に行っていました。

中継を担当しているアナウンサーは中継先に行き、オンエアに臨むアナウンサーは日本テレビに残り、収録をする人は違うスタジオに行く、とみんなばらばらの生活を送っています。ある日のおおまかなスケジュールと言われても、相当難しいですね。それが魅力の一つだと思います。飽きが来なくて、発見ばかりの日々です。

水野 面白そうですね。ありがとうございます。

※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、インタビュー当時(2019年3月27日)のものです

>>【第2回】では、アナウンサーの面白さや、人前で話すことについてお聞きしています!(5月28日公開予定)