PROFILE:
1957年生。早稲田大学大学院理工学研究科修了後、日立製作所入社。電力エネルギーマネジメントシステムに関する研究・ビジネス開拓に従事。2013年より明治大学総合数理学部ネットワークデザイン学科教授。主たる研究対象は再生可能エネルギー、電力貯蔵設備、EVなどのスマートグリッドの計画・運用・制御。
好奇心が何事も原点
新入生の皆さん、入学おめでとう。入試の受験勉強から解放され、大学での勉強や生活、サークル活動や留学など、いろいろな夢を膨らませていることと思います。
好奇心から生まれる原動力
入試の受験勉強では、どうしても好きになれない科目を克服するために、無理やり暗記して乗り越えてきた人も多いと思います。高校3年生までという時間の中で、どの程度の知識を身に付けたかどうかを問われるのが入試なので、どうしてもそうせざるを得ないのでしょう。
大学の学びは高校までとは違います。自分の好きな科目を学ぶことができ、学びの時間は高校までとは比べものにならないほど、たくさんあると思います。しかし、何事にも好奇心を持って学んで欲しいと思います。「どうしてそうなんだろう?」「動くのはどうしてだろう?」「なぜ正しいのだろう?」
好奇心を持つと学びが面白くなるとともに、今まで気付かなかったことを発見することがよくあります。また、もしかすると今まで嫌いであった科目が好きになるかもしれません。そして、自分の世界や進むべき進路がどんどん広がっていきます。「好きこそものの上手なれ」のことわざがあるように、好きになるとその道の一流になることもできます。
好奇心は人生を楽しむエネルギー
現代社会においては、批判的な考え方(Critical Thinking)の重要性が唱えられています。それは、従来の当たり前や常識にとらわれない考え方で、社会やビジネスの革新をもたらすことがあります。
好奇心から物事に対し探求心を持つと、自然と批判的な考え方に至ると信じています。「どうして今までと同じにしなければならないのだろうか?」「動かし方は他にないのだろうか?」「それは本当に正しいのだろうか?」そうすると、更なる好奇心が生まれ、物事の本質を知ろうとする探求心が、正のスパイラルで芽生えていきます。それに伴って、活動範囲や交友関係も広がり、人生も豊かになっていきます。
好奇心は、ほんのちょっとした疑問や違和感がきっかけになって生まれるのではないでしょうか。これからの大学の授業や友人・先生との会話、生活の中で、そのきっかけを大切に扱って欲しいと思います。

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